◆更新のお知らせ

『鬼御する者』第三話・更新しました。

・ご意見ご感想、お気軽にどうぞ
http://free2.milkypal.net/f-bbs/BA-1/freedom.cgi?mm=kazatoyou
◆きっと、本気の言葉なんだ

 娘が、某カップラーメンのCMを観て呟いた。

 「自分に世界二周旅行が当たったら一周分をお米に変えて、一周分で食べ物のない国に配りに行く」

 真剣で、少し怒ったような顔をしていた。

 きれい事や、正論で世の中は生きられない。
 必ず幻滅するときが来る。

 無力を思い知るときが来る。

 だけど

 今はそう感じられる娘を、誇りに思う
◆更新のお知らせ

『鬼御する者』第二話・更新しました。

・ご意見ご感想、お気軽にどうぞ
http://free2.milkypal.net/f-bbs/BA-1/freedom.cgi?mm=kazatoyou
◆新作の連載を始めます

[タイトル]
   『鬼、御する者 その透徹なる瞳を』

・内容は、「叢雲・3部」外伝になります。叢雲学園横浜校の生徒会長「鬼龍将?」君の背景ですが、独立したお話しになっています。
 お楽しみ頂けると嬉しく思います。

 かざと

◆ホームの「更新版」にリンクしますが、左のテーマ別一覧からも開けます。
◆やることもやったし、慣れても来たし

 4月・5月で、引き継ぎも済んだし準備段階の作業も大方終わりました。気が付けば6月、いやぁ内容の濃い2ヶ月でしたよ。おかげで、6月のスケジュール表は予定で真っ赤ではありません。
 少しはゆっくり出来るかな? とか言いながら公募用新作を書き始めて、また忙しいのですが(笑)

◆家庭訪問

 5月の末に、家庭訪問がありました。
 娘のクラスは、「SD」らしい児童が居るとか「ネグレスト」のお母さんがいるとか、色々聞いています。担任は育児休暇を終えて復帰したばかりの若い女の先生で、時々お子さんの病気でお休みし、他の先生に授業を見てもらう日もあるようです。
 不安が無いと言えば嘘になりますが、1年生でも6年生でもないから大丈夫かなと。

 家を大掃除して花を飾り、ちょっとお値段高めのクッキーを用意(スーパーで売ってる物ですが(笑)
 お客用のティーセットも準備して待機です。先生は道に迷って、15分遅れで訪れました。
 その日は下の子がお腹を下して幼稚園をお休みしてたから良かったのですが、そうでなかったら来てもらった途端にお迎えに行かなくてはなりませんでしたよ(苦笑)

 さて控えめな先生、真っ直ぐに私の目を見つめて「宜しく御願いいたします」「至らないところがありましたら何でも仰ってください」ばかりを繰り返していました。娘のことも褒めちぎり、「真面目で一所懸命ですから」「高い学習能力があります」「率先して手伝ってくれます」「リーダーの資質があります」と、こちらが痒くなるような事ばかり言います。

 う〜ん……。

 どうも何か警戒している。
 やはり、クラスで噂されてる子供について聞かれることを避けているのかな? 「問題ない」を繰り返されると、邪推してみたくなるものです。

「教室でドアに手を挟まれて、三針縫った子がいるそうですね。先生はその時、いらっしゃらなかったんですか?」
 努めてにこやかに、攻めるつもりなど毛頭無く、ただ状況が知りたくて聞いたのですが、先生の顔が強ばりました。
「隣のクラスに用があって、席を外していました」
「そうですか……校庭などは目が届かないでしょうが、校内での事故にはなるべく気を配っていただけないでしょうか。お忙しいとは思いますが、宜しく御願いいたします」
 まあ、これくらいは言っても良いかな?
 少しのことで激昂し、校庭に出て行ったり殴ったり、授業中に教壇で寝そべったり、大声を出して歩き回る……。そう言う子を、どうこう言うつもりはない。ただちょっとだけ余計に、他の子が(やはり自分の子が(笑)怪我をしないよう気を配って欲しいと思った。

 それだけです。

◆娘の作文

 3年生の娘は宿題で毎日、日記を書いています。
 家庭訪問の日の日記、その内容に苦笑しました。

「今日は家庭訪問で先生が家に来ました。先生は私のことを沢山褒めてくれました。でもお母さんは信用しないで、本当ですかと何度も聞いていました。おかあさんは、もっと私のことをわかってほしいと思います」

 はいはい、ごめんね。
 信用します(笑)

◆ネグレスト

 役員をやっていると、学校の色々な話が耳に入ってくる。

 乱暴な子がウンテイから友達を引きずり下ろして、落ちた子が骨盤骨折したこと。

 見栄を張りたいが為にブランド品を買いあさり、借金を返すために夏休み帰省しているお友達の家に作っておいた合い鍵を使って空き巣に入ったお母さん。
 お母さんは刑務所に入り、子供とご主人は学区にいられなくなって引っ越していった話。

 「自分は鬱病で、学習障害だから」と言い訳し、子供の面倒を一切見ないお母さん。
 クラスのほぼ全員が、おそろいで買った学習教材。その子のものだけ、100kinの物だったそうです。子供達が、「どうして?」と聞いてきます。

 どう答えたらいいか、どうすればいいか、解りません……。
◆また一つ、仕事が終わった!

 昨日は、「全国子供相撲大会・所○場所」の練習日でした。午前中に「実行委員会」があり、抽選会のために長引いた会議から帰った途端、小学校から電話です。
「相撲大会練習のために子供が残っているのですが、今日は教師が全員研修会のために誰も管理できません。責任者の方はすぐに来てください」
 練習開始時間まで一時間余り前でしたが、急いで下の子を幼稚園に迎えに行き学校に急行。この日は特日課で早帰りとは知っていましたが、自習室で待つ分には問題ないと思っていた。以前はそれが出来たようだけど、今は色々と難しいんだろうな。事件も多いから……。
 子供達を引き取り体育館で遊ばせているうちに、お手伝いの役員さん達がやってきました。午前中に「実行委員会」で決まったことや大会当日の注意事項を説明し、室内用土俵をセッティング。
 これが凄く大変! 一回目の練習会の時は、仕様が解らなかったから一人で何とかなると思っていた。ところが、土俵は重いしセットは重労働。子供達や付き添いのお母さん、指導に来てくださった「青年会議所」の方にお手伝いいただき、やっとセッティングしたのだ。その教訓を得て、今回は早めに役員さんに来て貰いました。
 子供達は、ほぼ全員参加。みんなが熱心に指導を受け、練習試合も盛り上がった。習い事の為に途中で帰らなくてはならない子は、「もっと練習したい」と泣き出す始末。

 みんな真剣で、すごく可愛い。
 大人も真剣に応援してしまう。

 こんな時は、「役員やってて良かった、頑張って良かった」と嬉しくなってしまう。

 さあ、あとは事前準備と大会当日!
 もう少しだ、がんばるぞ!!

◆「え?」

 子供の練習を微笑ましく眺めていると、役員会の副会長さんが隣にやってきました。子供会としての関わりもあるし、お子さんが大会に参加する事もあって副会長さんは色々助けて下さいました。大会が盛り上がっていることを二人で喜び、当日が楽しみだと話していたら。

「実はね、かざとさん。私の主人が転勤になって、副会長を夏休み前までしかできないんですよ。誰か他の方に頼むことになりそうなんだけど……」
「そうなんですか、大変ですね」
「かざとさんの仕事ぶりを見ていてね、この人だったら副会長を御願いできると思ったのよ。どうかしら?」
「え?」

「ええぇぇっ!」


 まるで、昼の連ドラ・ヒロインみたいです……。
 次から次へと……。

もういやだぁ〜(T_T)

 
 数日前のこと、夕食の支度中に突然立っていられなくなった。特にどこかが痛いわけでもなく、気持ちが悪いわけでもない。ただ、すうっと気が遠くなった。
 暫くシンクで身体を支え意識の回復を待ったが、完全に回復はしない。仕方なく、休み休み夕飯の支度を済まし、旦那に布団を引いて貰って夕食も摂らずに横になった。

 しかし眠ることは出来なかった。
 頭の中で虫が蠢いているような感覚と、言い知れない不安感。

「もしかして、このまま死んじゃうんじゃないだろうか?」

 突然浮かんだ考えが胸を締め付け、強迫観念から逃れることが出来ずに声を殺して泣いた。

 生かしてください
 生かしてください

 まだやらなくちゃいけないことがあるんです
 やりたいことがあるんです
 責任のある役を、請け負っているんです
 やらなくちゃ、みんなに迷惑が掛かるんです

 なによりも
 チビ達をのこして逝けないんです

 テレビを見ながら、旦那とチビ達が笑っています
 あたしが泣いてるのを知られたら、チビ達が不安に思う

 だけど止まらなくなって
 布団に潜り込み、枕で声を殺した

 気が付けば、明け方だった 
 チビ達が、両脇から寄り添うようにして眠っている。

 小さな手がしっかりと、あたしの腕を掴んでいた。

 きっと、心配したんだね
 ごめんね、しっかりしなくちゃ。

 「あたしは大丈夫、なにがあっても」
 急にそう思った。

 時々やってくる波を
 今回も乗り切った。
◆ホームに短編を2本アップ。

 ・「記憶」
 ・「俺のバレンタイイン・フェアリー」

 2本とも。少し前の作品です。

◆レスが遅れて申し訳ありません。

 精神的な余裕がないんですよ〜(笑)
 愚痴や毒吐きにならないくらい落ち着いたら、返します。ごめんなさい〜(TT)
◆いやぁ、母の立場としては許せないものがあったりして(笑)

 秘密でぼやかせて貰いますね〜(にっこり)
◆ホームページを改装しました

 今年の1/7が、サイト開設日でした。一周年を記念して改装したいと準備していたのですが、なかなか進みません。時間があったらゆっくり……なんて言っていたら出来そうにないと思い立ち、昨夜から作業に取りかかりました。

 忙しいですけどね、そういう時って現実逃避で他のことやりたくなるものですよ(笑)

 気分一新頑張ります。
 これからもどうぞよろしく。

◆ぎっくり腰

 やってしまいました……(涙

 土曜日の朝、リビングのテーブルでコーヒーを飲んでいたら下のチビが膝に乗ってきました。

 先日きつく当たったこともあり、ちょっと甘えさせていたのですが……立ち上がろうとしたら立てません。少し腰を浮かせただけで、激痛が走ります。

「これが噂のぎっくり腰かっ!」(笑)

 笑い事じゃないんですけどね。

 旦那に肩を貸して貰って、ようやく立ち上がりコルセットを締めて何とか動けるようになりましたが。とんでもなく痛いです、息が出来ないくらいです。
 歩くのがおぼつかないので、食器棚の角に頭をぶつけました。眉間からは血がたら〜り。そんなときに限って来客です、ドアの外で待って貰い急いで部屋を片付け額を冷やしながらお茶を入れました。
 踏んだり蹴ったりだよ〜!

 腰が痛いよ〜
 おでこも痛いよ〜

 あんまり頭に来たので、サイトを改装しました。
 ちょっと気が晴れた(笑)

◆忘れてた

 今日は11年目の結婚記念日です。
 紆余曲折ありましたが、これからもよろしく旦那様。
◇明日までに名簿を作らないとイケナイ

 市の主催する「小学生相撲大会参加者名簿」、まだ出来ていませんよ(笑)

◇プリント作らないとなぁ

 家庭教育学級の「開校式ご案内」、「相撲大会練習会のお知らせ」、月曜までに制作ですか……。

◇懇談会

 明日午前中は「相撲大会実行委員会」、お昼を食べるまもなく午後からは幼稚園懇談会です。しかも、午前中は下の子を連れて行動しないといけません。雨が降ったら、呪ってやる(笑)

◇最低です

 子供に当たり散らしました。
 子供達はふて寝です。

◇最悪です

 6月開催の相撲大会当日、旦那の義母が亡くなった義父の13回忌をやると言い出しました。他の日には絶対出来ないそうです。
 役員の私は出席できず、仕方ないのでそちらは主人に任せ子供を連れて大会会場に行くことになりましたが本部に詰めている間、いったい誰が子供を見てくれるのですか?
 妹に泣きついて来て貰うことになりましたが、「嫁の立場として、13回忌に出ないのはどうよ?」という外野の人達、黙ってろよ(笑)
◆ご無沙汰しております(笑)

 忙しかった事もあるのですが精神的に余裕が無く、夜に仕事(役員の書類作りや家事、子供事など)がないときはビタミン剤と酒を飲んで寝てました。

 例の役員さんは相変わらず連絡も取れないし、ようやく捕まえて連絡協議会に出席させたら途中で……。

「あ、帰ります。また来るかもしれないですけど、終わってますよね多分、それじゃ」

 そう言って帰ってしまいました。

「用があるので途中退席させて貰います、申し訳ありません」って言うのが普通だと思うあたしは、間違ってるんでしょうか?

 役割を与えられている役員ですよ?
 あたしが全部やればいいと思ってるんですか?
 二人しかいないんですよ?
 まるで「仕方なく来た」って態度です。

 会議中の役員さん全員が、あっけにとられていました……。

 しかし、そのおかげで得たものがあります。 
 
他の役員さん達の同情と協力(笑)

 やる気があって仕事が速い役員さんが何人か、手伝いを申し出てくれました。

「出来ることは何でも手伝います、何からやればいいですか?」

 まじ、嬉し涙が出そうでした。

「一人でやろうとしないで、手伝うから」

 性格上、一人で頑張っていました。
 でも真面目にやってれば、みんなが助けてくれるんだ。

 めげずに頑張るぞ、本番まであと少し!

◆他にも気にしててくれる人がいる

 前の日記で愚痴った翌日。幼稚園ママ友達のHちゃんが、いきなりシュークリームの差し入れを持ってやってきた。近隣で美味しいと有名なケーキ屋さんのシュークリームです。それも大量に!!

「何となくシュークリームが食べたくなったから、ついでにお宅の分も買ってきた」

 そう言われて、あたしは素直に嬉しく思った。
 ちょっとビックリしたけどね。

 彼女を招き入れ、コーヒーを煎れてシュークリームをいただき、ちょっと愚痴をこぼすと彼女は黙って聞いてくれてあたしを励ましてくれた。

 夕飯時になって彼女が帰ったあと突然、気が付いた。

 もしや日記を見て、わざわざ励ましに来てくれたんじゃないかな? 

 彼女はそんな素振りを少しも見せなかった。

 「気が向いて、ふらっとやってきた」

 いかにもそんな、様子だった。

 気が付くの遅いよね、あたし……(笑)

 さんきゅ〜、Hちゃん!
◆夜中の3時ですな

 春は何かと忙しいです、ついついサイトも放置気味。公募を2件済ませて、自サイトの改装やら新作の準備やら、やりたいことは山ほどあるのですが。

 学校で校区役員になりました。 
 それ自体は、まあ仕方のないことです。子供が小学校に行ってる限り、一度ならず引き受けなくてはなりません。(ええ、逃げ切った人もいましたけどね(笑)

 問題は、担当する仕事のパートナーです。
 どういうわけか、所沢に来てから対人運が悪いようですね。

 あたしが担当する仕事は2件ありますが、どれも全校生徒を対象にした物で一人ではこなせません。市役所の説明会に行き、資料を作成して全校生徒に配ったり、学校側とイベントの日程を調整したり、説明会に出て内容を役員会で発表したり、参加募集を掛けたり、集計したり、申し込んだり、参加費を集めたり……。

 本来は二人で行いますが、二人でも手が足りないくらいです。
  
 しかし、あたしはほとんど一人でやらなくてはいけません。

 もう一人の役員さんは、母子家庭で働いているそうです。忙しく、大変なのは解りますから無理は言いません。だから、出来ないことを出来ると言わないで欲しいのです。

 最初は仕事を分担していましたが、その方は期日までに書類を持ってきてくれません。そのうえ、携帯も電話も通じない。
 必ず出席しなくてはいけない連絡協議会やイベントの実行委員会も、何の連絡もなく欠席します。全校生徒に配らなくてはいけない文書を印刷するため、打ち合わせ時間を決めてもやってきません。その方が分担した書類がないので印刷できず、とうとうイベントのための練習会が一つ潰れました。
 それでも連絡が取れません。

 常識外れと思われても、どうにか連絡を取るために朝の6時に電話しました。やっと電話に出てくれたので「出来ないなら出来ない。出られないなら出られないと一言連絡を下されば、他の方を頼んで何とかしますよ」と言いました。
 しかし返事は「いえ出来ます、やりますから」
 信用して、打ち合わせ日時を決めました。

 来ません……。

 ほとほと困り果て、役員会の副会長さんに手伝いの人を回してくれるように頼むと、「やっぱりこういう事になったわね」と言われました。
「あの人は、他でもそうだから問題になってるのよ。居ないから電話に出ないんじゃなくて、居留守を使っているの。数日前に、他の役員さんが自宅を訪ねてインターホンを押しても出ないから、電気の点いてる窓を叩いて呼び出したそうよ。やはり子供会の事で仕事をすっぽかして、多くの人が迷惑したんだって」

 はい、そうですか。

 出来ないなら出来ない。来られないなら来られない。そう言ってくれれば、なんとかする。出来る、やる、そう言ったから分担したし、来ると信じていたから学校の印刷室で、昼の2時から夕方6時まで待っていた。子供に留守番をさせて。

 無理なら無理と言ってください、出来る人達で何とかします。
 お願いですから。
 
 全校児童に拘わる仕事です
 無責任は、許されません。

◆そんなわけで

 外ではにこやかに体裁を保ち、「仕方ないですよ、あたしの方で何とかしますから」と言いましたが……。
 家では不平不満をぼやき、深夜まで書類作りです。

 あたしは聖人君子じゃないですからね、本当は当人に苦情を言いたくてたまりません。でも、言ってどうにかなるわけじゃないですし。これも勉強と思って……。

 ああ、もう、この自分の外面の良さが大嫌い!!
 あたしだってねぇ〜!!

 キレまくっているあたしに旦那が一言

「大丈夫、お天道様が見てるから」

 ちぇっ……、言われちゃったよ。
 敵わないなぁ、くそぅ!
◆高いですな、「アンリ・シャルパンティエ」のケーキは

 最近、家族で都心に出ることがありませんでした。旦那が仕事の休日に、子供と映画に行ったり博物館に行ったりすることはあります。それから、友人や妹と買い物に出たり飲みに行ったり。(その場合、子供は旦那に預けます(苦笑)

 先日、久しぶりに家族で出かけて外でお昼を食べ、買い物をして帰りました。なんだか、旦那が一番嬉しそうだったな。子供とふざけたり、いつもより優しかったり。本当に、家族が大好きなんだなと思った。

 帰りにデパートで、ケーキを買いました。一個600円近いから、4人分で2400円。
 普段ならもったいなくて出せない金額だけど、その日は買いたいと思ったんだよね。

 あたしも嬉しかったから。

 幸せそうに、ケーキを食べる子供を見ているのはいいな。

◆今日は寒いですね

 4月2日に、子供付き合いのお母さん達と「昭和記念公園」までお花見に行きました。あいにくの曇り空で桜もまだ咲いていませんが、とても楽しかったです。
 5家族で、総勢14人です。ビールとお弁当を持ち、わいわいがやがや遠足気分。こんなふうに、みんなに誘われて出かけられるのは幸せだと思う。
 面倒なことも多い近所付き合いだけど、楽しくやっていきたいな。

 早く早く、桜咲け。

◆新作に着手

 4月10日から、3本同時進行で書きます。

 サイトに上げられるようになるのは、少し書き進めてからになるから20日を目安に。

「打倒兄ちゃん! その傾向と対策」
 ・学園ミステリーです
「トゥルー・アイズ」
 ・近未来SFです
「地下鉄の窓に」(仮題)
 ・ホラーです

 がんばるぞ〜!!
 
■単に呑みすぎですな(苦笑)

 今日、公募原稿を郵送します。
 昨夜は自分へのご褒美で、安いワインを開けました。脱稿したときよりも、感想を貰い改稿し、公募に出してやっと終わりという気がします。これで心おきなく、次作に取りかかれるでしょう。

 ええ、予選通過できるとは思っていません。
 でも一つのケジメなんですよ。
 
 てんぺすと様、及びあたしの拙い小説を読んでくれている方に改めてお礼申し上げます。もしも、予選が通るようなことがあれば皆さんのおかげです。通らなければあたしの力不足です。
 でもいつか、選考に残る作品が書けるように頑張りたいと思います。
 これからも、よろしくお願いいたします。

■沈黙

 今回は、少女小説の公募に出します。でも、その話を妹にしたら黙り込んでしまった。いつも応援してくれるのに……。
 あたしが手当たり次第に公募するのを、嫌がっているのかな? 某少女雑誌に出すか相談したときは、「違うと思う」と言ってくれたんだけど。
 「取り敢えず送る」というスタイルを非難してるのかな?
 一番の読者で一番の理解者だから、沈黙が凄く痛い。
 どうしよう……聞くのも恐いし、「何がしたいの?」と聞かれたときに答えられる自信がない。

 元々は将来の娘が中学生になったとき、読んで元気になれる話が書きたかった。友情とか、勇気とか、負けない根性とか、そんなことを伝えようと思った。その為にテクニックを磨きたかったはず。
 手段と目的を取り違えているのかもしれない。

 うん、やっぱり誰かのために書こう
 喜んで貰うために頑張ろう
 伝えたいことを伝えるためにテクニックを磨こう。

 妹が黙ったのは… 
 単に無駄だと言いたくて言えなかっただけかも?

 しくしくしく……。
 恐いけど聞いてみよう……(涙
 

 
◆春ですな

 今日は暖かくて気持ちが良かったのですが、夕方になって不愉快なことがありました。

 思想的なことや、ひいきの野球チームのことはさておき。あたしの実家も、旦那の実家も、現在の我が家も、「読○新聞」しか読みません。ですから、どの新聞社が勧誘に来ても丁重にお断りしています。
 ところが最近、勧誘員さんもなかなか手の込んだ作戦を考えてきます。

「こんにちは〜、いつもお世話になっています。お宅さんで取っている読○新聞さんの代理で、サービス券のお届けに参りました」

 また来たよ、そう思いました。
 実は、数ヶ月前に同じことを言われて怪しいと思ったあたしは、ドアを開けずに色々と話を聞き出したら、結局「朝○新聞」の勧誘だったんですよ。
 だから今回もそうだと思いました。

「本当に読○さんですか? 以前、そう言って朝○さんが来たことがありましたけど」
「本当です、地区の販売店ではなくて社の販売拡張で廻っている営業です。長く契約しているお客さんに、いったん契約を切ってから再契約して貰わないと、色々サービスが出来ないし営業成績にならないから契約更新前にいったん契約を切ることをお勧めに来ました。代理店はサービスに制約があるから、その方がお客様がお得なんですよ〜云々」

 む、怪しい。

「契約を切って、再契約すればいいのですか?」
「ええ、そうしたら商品券を差し上げられるんですよ。営業成績になりますから」

 新聞は変わらないし営業さんも大変だろうから、そう言うことならいいかな? と、取り敢えず商品券を受け取り契約更新しようとしたら。

「一ヶ月だけでも、他の新聞社の新聞を取ったと言うことでないと……」
「朝○さんですね?」
「ええ、まあ、何処でも良いんですけど、僕がちょうど掛け持ちで営業しているのが朝○で……」
「そういう事情なら、契約しかねます」

 商品券は付き返しました。
 嘘つきは大嫌いなんだよっ!

 小さく舌打ちして帰った勧誘員。
 その後買い物に行こうと思ったけど、なんだか恐かったのでやめました。

 今日の夕飯は、冷蔵庫のありもので作りました(苦笑)
◆雨ですな

 今日は今週に入ってから、初めて何も用事のない日です。
 月曜日からずっと、色々な会や引き継ぎで毎日学校や幼稚園に行っていました。午前と午後で掛け持ちした日もあります。

毎日のように

「今日はママ忙しいんだから、早く支度して」
「やることがあるんだから早くご飯食べちゃって」
「書類作らなきゃいけないんだから静かにして」
「ママ疲れてるんだから早く寝なさい」

とうとう娘が、涙ぐんで言いました

「このごろママ、怒ってばっかりで優しくない」

反省……。

 下の子が小学校に入ったら仕事しようと思っているのに、この調子では毎日子供に悲しい思いをさせてしまうのかな?
 気持ちにゆとりが持てなくなるのかな?

 旦那や妹に相談したら

「日常として慣れてしまえば大丈夫だよ。今やってることは、慣れないことだから余裕がないだけ」

 そう言われたんだけどね。
 でもあたしってダメだなぁ……。ちゃんとこなせると思ってたのに……。
 でも何とかなるでしょう、みんながやってることだし逃げて引っ越すわけにはいかないものね。

◆情けは人のためならず?

 3年もの間、引っ越す予定があるからと言って役員を引き受けなかったNさん。地区子供会のお母さん達は、さすがに怒りました。
「引っ越さないなら来年度は引き受けてくださいね」
 現支部長のお母さんが、昨年秋に言ったそうです。そうして暮れも押し迫った12月30日、同じマンションはおろか近所の誰にも挨拶せずに引っ越していったわけですが。
 
 引っ越し先は同じ地区の東側外れ、だから学校も幼稚園も変わりません。

 先日、幼稚園のお別れお遊戯会がありました。「金のガチョウ」の演目で、我が家のT君は主人公です。(やったね!!)
 Nさんの息子、TM君は妖精役でした。気の良い主人公からパンと飲み物を貰い、お礼に「金のガチョウ」の在りかを教える役です。
 元々二人は仲良しだから、あたしは微笑ましく見てたけど、周りのお母さんに「嫌じゃなかった?」と聞かれました。
 子供には関係ないし、幼稚園でも仲良しだし、全然気にしません。
(ホント、ホント!!)

 お遊戯会の後、あたしは他に用があったから帰りましたが、お母さん達は何人かで「マック」にお昼を食べに行ったそうです。すると後からNさんが来たそうですが、お母さん達を見ると何も買わずに帰ってしまったとか。
 しかし、出入り口にTMくんの帽子が落ちているのを子供の一人が見つけました。

 お母さん達は顔を見合わせ、そのまま帰ってきたそうです。誰も届けようとは言わなかった。

「かざとさんならどうする?」と、翌日聞かれましたが答えようがない。
「でも多分、まだ同じマンションだったらドアノブに掛けておくかもしれない」と答えたら……。
「まだまだね、人間が出来てないわよ」
と、言われたんですけど。
 お母さんは嫌いだけどTM君は良い子だから、 帽子を忘れて怒られるのは可愛そうだと思うんだけどな。

 う〜ん、まだまだあたしは偽善者って事かな?
 正直に生きてるつもりなんだけどなぁ……。
 まあいいか(笑)

 それにしても、他人から嫌われるって恐いことだな。
 Nさんがしてきたことは確かに多くの人に迷惑掛けたけど、意地悪で返したら同じ穴の狢になってしまう。
 自分を堕としてしまうだけ。
 そう思う私はやはり、偽善者なのかなぁ。それとも自己保身が過ぎるのかな?

◆罪悪感

 バス通園の息子を、たまに幼稚園に迎えに行くことがある。するとTM君が飛び出してきて、ちょっとぼんやり気味の我が息子を呼んできてくれます。そのうえ鞄を持ってきてくれたり、靴を出してくれたり、一所懸命に良い子をアピールしてあたしに笑いかけてくる。

 辛いよ。
 君のお母さんとこじれなかったら、もっともっと一緒に遊んであげられるのに。
 ごめんね、TM君。
 ゴメンね、息子。

◆子供会のお別れ会

 小学校の子供会では「お別れボーリング大会」が恒例となっています。
 今回は役員さんにお菓子教室の先生が居たので、52人分のマフィンやらクッキーを作るお手伝いです。(あたしが役員をするのは来年度だけど、頼まれたので)

 娘と一緒に、大きなボウルで生地を作ったり型に入れたり、楽しかった。お菓子教室の先生の息子さんは、実は娘の本命さん(笑)娘はとても嬉しそうでした。
「無理は言わないから、手伝えたら手伝って」と頼まれたのですが、これは娘のために一肌脱がなきゃね〜!

 しかし6年生の女の子二人、娘と先生の息子、先生とあたしの6人で作るのはかなりしんどかった。クッキーは焼くだけだったけど、マフィンは最初からの作業で120個焼きました。
 
 おみやげで持って帰ったクッキーとマフィンは、息子があっという間に平らげてしまったけどね(笑)

 その後数日間は腰が痛かった……(T_T)

◆ウイルス酷いんですけど

 このところよく来るウイルスですが「Kenichi Takasina」という差出人で、用件名が英文。ファイル添付。これはもう紛れもなくウイルスなのですが、一日に50〜100もくるんだよ〜。

 旦那曰く「セキュリティ管理してないママのお友達が感染してるのでは?」だって。

 なんだとぉ〜っ!!(--#)

 旦那の友人の可能性だってあるじゃないの、あったまきた。
 しかし何とかならないのかな?
 誰が感染してるかなんて分かんないじゃん……。
 ノートンが検疫してくれるのですが、ボックスが一杯になったら消さなきゃならない。地道に削除するか、仕方ないなぁ。

◆恐れ多くも読者様に負担を掛けてしまいました(汗

 てんぺすと様、いつもありがとうございます。
 NEXTで先に進めるように、並べ直しました。
 あのサイトを借りたばかりの時は、並び順で次に行くようになっていたのです。
 時々サーバーさんが改良しているのは知っていたのですが、つい放置していました。
 ごめんなさい。
 最終話までアップしました。
 杏子ちゃんの件は、ご容赦を〜〜〜(m_m)

 おかげさまで「やる気元気」も戻りました。
 感謝を込めて、頑張りますね!
◆やる気無いんですよ、困った困った。

 二部を改稿して公募に出すつもりなのですが、何しろ長いですから手を付けるのがめんどくさい。

それじゃイカンとは思うけど。誰か「やる気元気の薬」を下さい。
[第73回のあらすじ]
◇日常に戻って杏子は、『美月荘』の出来事を思い返す。納得できない事は沢山あった。恐い思いもした。しかし親友の琴美に励まされ、どうにか笑うことが出来そうだった。

:::::::::::::::::::::::::::::
<本文>

 杏子は普段、館山の海岸沿いでペンションを経営している自宅からバスで学園に通っている。下宿している優樹は中型のオフロードバイクを通学に使っていたが、今日は杏子達より早く帰っているらしく来客用の駐車スペースには既にバイクが停めてあった。
「また、ここに停めてる。父さんに叱られても知らないんだから」
 優樹のバイクは裏に停めるように、杏子の父から言われているはずなのだ。しかし隣に停めてあった秋本遼の、母親の車に気が付いて肩を竦める。恐らく裏にバイクを回す間を惜しんで、優樹は遼に会いに行ったのだろう。
 琴美も車に気が付いたのか、杏子の肩を指で突いた。
「そう言えば遼くん、ここ二・三日お休みだったでしょ? 杏子も理由が分からないって言ってたけど」
「うん……」
 杏子達が『美月荘』に戻ると、美月さんが湖に落ちて溺れかけたと知らされた。しかし助けられた後も意識が戻らず、冬也さんは信州に帰る事になったのだ。いったい湖で何があったのだろう。優樹は話してくれないし、遼くんに聞くのは躊躇われた。なんとなく声を掛けにくい気がするのだ。いつもなら電話かメールで、お休みの理由を確かめるのだが……。
「あのさぁ、杏子。これはあくまで噂なんだけどね、今度の中間テストで成績の良い生徒は、横浜の本校に引き抜かれるかもしれないんだって」
「えっ? なに、それ?」
「噂だよ、噂なんだけど……叢雲学園は館山校と横浜港が統合されて、館山校はなくなるんだって……」
「信じらんないよぉ……そんな、だって……」
 からかっているのではない。琴美の神妙な顔を見た杏子の胸は突然、不安に押し潰されそうになった。それなら、常に学年で上位にいる琴美や遼くんは……。
 心中を察してくれたのだろう、琴美が杏子を抱きしめた。
「まあ、嘘か誠かは知らないけど……あたしは絶対に卒業まで杏子と一緒だから、心配しなくて良いよ。秋本先輩だって、横浜校に行くわけ無いと思う」
「うんっ、約束だよ……琴美」
 噂が本当だとしたら、剣道部で全国大会に行く実力の優樹が学力以外に認められて引き抜かれる事もある。そうしたら、遼くんも行ってしまうのだろうか。でも優樹は、横浜の本家を嫌っている。誘われても、横浜に行く事は考えられなかった。
 優樹が行かなければ遼くんは、きっと行かない。
 そう考えると、少し気分が落ち着いた。滲んできた涙を指ですくい、誤魔化すように笑顔を作ると杏子は玄関のドアノブに手を掛けた。
「きゃっ!」
 すると突然、ドアが大きく開き家の中から優樹が飛び出してきた。
「ちょっと! 危ないじゃないのっ!」
 思わず叫んだ杏子に、優樹は険しい表情で目を向け低い声で呟く。
「ロードワークに行ってくる」
「えっ?」
 様子がおかしかった。訝りながら優樹の背を見送り、玄関に入る。
「お帰り、杏子ちゃん」
 その声に、杏子の心臓は高鳴った。ほんの数日会わなかっただけなのに、嬉しくて顔が熱くなる。それでも努めて平静を装い、顔をしかめて見せた。
「遼くん、優樹と喧嘩したの? 優樹、すごい勢いで出て行ったけど」
「うん……怒らせたかもしれないな」
 困ったような顔で、遼くんは笑っていた。それほど大した理由ではないのだろう、杏子は安堵の息を吐く。
「もう、優樹は短気なんだから。遼くんがいなかったら、みんなに愛想尽かされてるよ、きっと」
 気を取り直して杏子が笑顔を向けると、遼くんは急に真面目な顔になった。嫌な予感が、背筋を這い上がる……。
「僕は、もう優樹の側にはいられないんだよ杏子ちゃん。明日、叢雲学園高等部横浜校に転校する事になったんだ」
「う……そっ……!」
 鞄が、杏子の手から離れて落ちた。


【 第二部 完】

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◆これまで読んでくれた方に、最大限の感謝を捧げます。ありがとうございました。

◆第二部、完結です。で、三部に続く引きです(笑)
これから二人はどうなるのかな? 敵対、裏切り、戦い、楽しいネタを沢山盛り込んで、三部も頑張りたいと思います。
 
 これからもよろしくお願いいたします。

◆御意見ご感想を頂けると嬉しいです。
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[第72回のあらすじ]
◇優樹は人知を越えた力を持って『蜻蛉鬼』を倒し、意識を失った。だが、死こそが美那と美月を救えた言う轟木に、遼は違うと断言する。優樹の意志こそが正しいと、遼は信じることに決めたのだった。

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<本文>

 授業の終わりを告げるチャイムが、どこか遠くで鳴っている気がした。のろのろと帰り支度をしながら、田村杏子は大袈裟に溜息を吐く。来週から中間試験が始まるというのに、今日も授業に集中できなかったのだ。
 この週末に頑張れば何とかなるかもしれない。試験前は大抵、杏子の家に下宿している優樹と勉強する為に親友の遼くんが泊まりに来る。だから不安な教科を助けて貰えると思うけど……。
 そう自分に言い聞かせながらも杏子は、気が付けば『美月荘』での出来事を考えていた。
 二週間前、ゴールデン・ウィークを利用して訪れた信州で楽しい思い出を作るはずだった。だがそれは『美月荘』に現れた不審な男、日下部と鳥羽山の所為で一変してしまったのだ。見るからに怪しい風体をした彼らは優樹に喧嘩を仕掛けて怪我をさせたり、女子が借りるはずだったコテージを横取りしたり、その上……。
 思い出して、杏子は身震いした。直接見たわけではない。しかし鳥羽山が死体で見つかったという事実は、簡単に拭い去る事の出来ない恐れと不安を心に植え付けた。授業中でも頭をよぎり、恐くて涙が出そうになる。弓道部で弓を引いている間は気持ちを切り替える事が出来たのだが、今日から試験中は部活動を禁止されている。この状態で、試験勉強など出来るはずがなかった。
「杏子っ! 相変わらず暗い顔してるね。今日は遼君と勉強するんでしょ? そんな顔してたら、嫌われちゃうぞっ!」
「琴美ぃ……」
 じわりと、杏子の目に涙が浮かぶ。最近の杏子を心配して、親友の村上琴美は事あるごとに隣のクラスから様子を見に来てくれるのだ。
「まったく……早く忘れちゃいなさいよ、あんな事」
 琴美は杏子の頭を撫でると、小さく溜息を吐いた。
「ねっ、琴美……琴美も今日、あたしの家で勉強しようよ。泊まってくれると、嬉しいんだけどな」
「う〜ん、そうだなぁ……いいけど、帰る前に写真部に付き合ってくれる?」
「え? それは構わないけど、部活禁止だから誰もいないんじゃないかな……誰に用事があるの? 今からなら教室に行った方が確実だと思うよ」
「それが、在校生じゃないんだよね」
 意外な言葉に、杏子は目を見開く。
「……もしかして佐野先輩とか?」
「ナンで佐野先輩なのよ?」
 すると今度は琴美が驚いた様子で声を上げた。
 鳥羽山の死体が見つかってすぐに、同行していた琴美の姉、村上黎子の判断で女子は部屋から出ないように言われた。だが女子だけでは不安だろうと佐野和紀先輩がいてくれたのは、杏子達にとって有り難かった。佐野先輩は、不安や緊張から無口になりがちだった女の子達を冗談で笑わせたり、飲み物を用意したりして場を和ませてくれたのだ。杏子は遼くんや優樹の周りの人達を何となく苦手に思っていたのだが、佐野先輩だったら少し見直しても良いかもしれない。
「だって、在校生じゃなくて写真部によく来てる人だって……」
「は、ず、れっ! アキラ先輩が来てないかと思ったんだ」
「アキラ先輩って……ええっ!」
 琴美は悪戯っぽい顔で、杏子に笑いかける。
「前から、気になってたんだけどね……『美月荘』が火事になった時、助けに来てくれたでしょう? その時、ちょっと格好いいなって思ったんだ」
 『美月荘』の部屋で待機していた杏子達の元に突然、須刈アキラ先輩が駆け込んできて山火事だと告げた。手荷物を纏めて外に出ると、確かに美月荘の周りの下草が燃えている。言われるがまま、エンジンの掛かっていた日下部のワゴン車に乗り込んだのだが……。
 考えてみれば何故、日下部の車だったのだろう。遼くんも優樹も心配ないとアキラ先輩は言ってたけど、二人は何処にいたのだろう。そして最後にアキラ先輩が助手席に座った時、ふっとガソリンの匂いがしたのは何故だろう……。
 近くの町に行く途中で大雨になり、引き返した時には既に火の気はなかった。
「……あたし、あの人あんまり好きじゃないな」
「ん〜確かに杏子のタイプじゃないかな」
「そうじゃなくて、なぁんか……危なそう」
「危ないって……あんたねぇ……」
「あ、あのっねっ、アキラ先輩の彼女になったら、苦労しそうだなあって……」
 呆れ顔で暫く杏子を見ていた琴美は、くすりと笑う。
「まあいいか、杏子は遼くん以外の男の子に興味ないもんね。仕方ないなぁ、今日は優樹君で我慢するから早く帰ろうっ!」
「我慢……って? 琴美ってば!」
「やっと笑った」
 気が付くと杏子は笑っていた。いつも、こんな風に元気付けてくれる親友がいるって素敵だと思う。杏子は鞄を手に取ると、琴美を追いかけ教室を後にした。

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◆次回は「第二部最終回」になります。


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