【私立叢雲学園怪奇譚・第二部〔本章〕48】
2004年9月3日 【小説】私立叢雲学園怪奇譚[第47回のあらすじ]
◇優樹の暴力を目の当たりにした後輩の心ない会話に、心情を量りながらも込み上げる不安に潰されそうになる遼だった。しかし逃げずに出来ることをしようと、郷田に話を聞きに行く。すると、去ったはずの日下部が戻ってきたのだが……。
:::::::::::::::::::::::::::::
<本文>
及川が宿泊者用の部屋着を渡すと、日下部は申し訳なさそうに頭を下げ浴室に向かった。その後直ぐに着替えと温かいミルクを持ってきてくれた郷田に礼を言い、遼は服を着替えてミルクに口を付ける。
「あの……美月さんは?」
夕食の時から姿の見えなかった美月は、今も厨房の片づけを手伝っている様子がなかった。
「気分が悪いとかで……部屋で休んでいる様だよ。やあ、優樹君は残さず食べてくれたんだね、良かった。冬也さんから怪我の様子を聞いた時は、食事が出来る状態だなんて信じられなかったけど」
「とても美味しかったって言ってました。でも郷田さんはフランス料理が専門なんでしょう? 優樹に用意してくれたのは……」
人懐こい笑顔で、郷田が微笑む。
「和食、中華、エスニック、何でもござれだよ。ペンションのシェフをやるからには、お客さんの要望に応えられなくちゃ。以前つとめていたレストランみたいに、味の分からない客は来るなって態度は嫌いなんだ。美味しいと言って貰えるのが何より嬉しくてね」
郷田が用意してくれたのは、中華粥の様だった。すっかり平らげ物足りなさそうな顔の優樹を、遼はたしなめたのだ。
「郷田さんは……これからもずっと『美月荘』のシェフを続けるんですか? それだけの腕があるんですから、もっと大きな町で独立したら成功すると思いますよ」
「いやぁ、僕なんかまだまだ……でも、そう言って貰えるのは嬉しいな。それにこの土地は僕の生まれ故郷だし、離れたくないんだ」
今までの遼ならば立ち入った事を聞いたりはしないのだが、年の離れた学生に意見されても郷田は不快そうな顔をしなかった。遼は小さく深呼吸すると、意を決して言葉を継ぐ。
「それだけが理由なんですか? たとえば……美月さんの傍を離れたくないとか」
「えっ?」
郷田の顔色が一気に変わる。
「変な事を言わないで欲しいな……。じゃあ僕はまだ仕事があるから……」
「待って下さい、美月さんが理由でないなら亡くなった恋人のためですか?」
「君は何を言ってるんだ! 他人のプライベートに立ち入る権利はないだろう」
声を荒げた郷田は慌てて厨房を見たが、及川には聞こえていないとわかり少し安心した様に息を吐いた。
「大きな声を出して済まなかったね、でも子供が詮索する事じゃないよ。もう部屋に帰った方がいい」
しかし遼は引き下がらなかった。
「僕には聞く権利があるんです、郷田さん。優樹が日下部さん達と喧嘩した事は御存じですね? ではその理由が何か聞いていますか?」
「……美月さんが鳥羽山さんに絡まれていたのを助けたそうだが、それが僕に何の関係があるんだい? 君の友人が勝手にした事だろう?」
「関係あるんです……美月さんは貴方を愛している。そして報われない想いが怨念を生み、湖に眠る邪気を呼び起こした。優樹はそのせいで正気を失ったんだ」
「馬鹿馬鹿しい! 友人を庇う気持ちは分かるが、どう考えても理不尽な言い分だ。君は僕のせいで優樹君が暴力を奮ったと言いたいのか?」
「そうです」
遼が、きっぱり言い切ると郷田は言葉に詰まった。そして複雑に顔を歪め、蹌踉めくように椅子に座る。
「まさか……そんな。僕のせいなのか? 美月ちゃん。僕が君を……追いつめたのか?」
一笑されるかと予想していた遼は、意外にもみるみる青ざめた郷田の様子に確信を持った。
「思い当たる事が……何かあったんですね?」
「君に……話す様な事じゃない」
「お願いします、郷田さん。僕は友達を助けたいんです! 原因を突き止めなくては、また優樹は暴力の衝動に支配されてしまうかもしれない。僕は優樹の力になりたい、彼を助けたいんです。貴方は美月さんを助けてあげようとは思わないんですか?」
「助ける?」
「このままでは、美月さんは救われない。何か……恐ろしい事が起きる」
轟木の残した言葉と、湖で見たヴィジョンが気に掛かっていた。それらは何かを暗示しているのではないか?
:::::::::::::::::::::::::::::
◆自分のためには何も出来ないけれど、誰かのために全てを投げ出せる。多分、男の子でないと出来ないと思う。女の子には、明確な理由があるけど、男の子は理屈じゃないんだよね。
◆あたしは女だから、本当に理解しているとは言えません。でも、男の子が競い合う場所で一緒に行動したりお酒を飲んだりしてると、解らないところが沢山あった。だから色々、理解しようと勤めた。その解った部分と理想の部分を物語に生かしたいと思うだけ。
◆寂しがり屋だけど、精一杯の虚勢を張ってる男の子。がんばれがんばれ、母親の気持ちで応援してるよ。
◆随分と一人前の反乱を起こすようになった5才の息子。「ママが好き」と言ってくれるのは後一年くらいかな?虚勢の中に何があるか見誤らないように、甘やかさないように、ママも頑張らなくちゃ。
素直で正義感溢れる男の子になって欲しいけど、優樹君のような試練があったらかわいそうかな(笑
◆ご感想をお気軽に
〔叢雲掲示板〕
http://www.ad-office.ne.jp/cgi-bin/bbs/ad1.cgi?8429maki
◇優樹の暴力を目の当たりにした後輩の心ない会話に、心情を量りながらも込み上げる不安に潰されそうになる遼だった。しかし逃げずに出来ることをしようと、郷田に話を聞きに行く。すると、去ったはずの日下部が戻ってきたのだが……。
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<本文>
及川が宿泊者用の部屋着を渡すと、日下部は申し訳なさそうに頭を下げ浴室に向かった。その後直ぐに着替えと温かいミルクを持ってきてくれた郷田に礼を言い、遼は服を着替えてミルクに口を付ける。
「あの……美月さんは?」
夕食の時から姿の見えなかった美月は、今も厨房の片づけを手伝っている様子がなかった。
「気分が悪いとかで……部屋で休んでいる様だよ。やあ、優樹君は残さず食べてくれたんだね、良かった。冬也さんから怪我の様子を聞いた時は、食事が出来る状態だなんて信じられなかったけど」
「とても美味しかったって言ってました。でも郷田さんはフランス料理が専門なんでしょう? 優樹に用意してくれたのは……」
人懐こい笑顔で、郷田が微笑む。
「和食、中華、エスニック、何でもござれだよ。ペンションのシェフをやるからには、お客さんの要望に応えられなくちゃ。以前つとめていたレストランみたいに、味の分からない客は来るなって態度は嫌いなんだ。美味しいと言って貰えるのが何より嬉しくてね」
郷田が用意してくれたのは、中華粥の様だった。すっかり平らげ物足りなさそうな顔の優樹を、遼はたしなめたのだ。
「郷田さんは……これからもずっと『美月荘』のシェフを続けるんですか? それだけの腕があるんですから、もっと大きな町で独立したら成功すると思いますよ」
「いやぁ、僕なんかまだまだ……でも、そう言って貰えるのは嬉しいな。それにこの土地は僕の生まれ故郷だし、離れたくないんだ」
今までの遼ならば立ち入った事を聞いたりはしないのだが、年の離れた学生に意見されても郷田は不快そうな顔をしなかった。遼は小さく深呼吸すると、意を決して言葉を継ぐ。
「それだけが理由なんですか? たとえば……美月さんの傍を離れたくないとか」
「えっ?」
郷田の顔色が一気に変わる。
「変な事を言わないで欲しいな……。じゃあ僕はまだ仕事があるから……」
「待って下さい、美月さんが理由でないなら亡くなった恋人のためですか?」
「君は何を言ってるんだ! 他人のプライベートに立ち入る権利はないだろう」
声を荒げた郷田は慌てて厨房を見たが、及川には聞こえていないとわかり少し安心した様に息を吐いた。
「大きな声を出して済まなかったね、でも子供が詮索する事じゃないよ。もう部屋に帰った方がいい」
しかし遼は引き下がらなかった。
「僕には聞く権利があるんです、郷田さん。優樹が日下部さん達と喧嘩した事は御存じですね? ではその理由が何か聞いていますか?」
「……美月さんが鳥羽山さんに絡まれていたのを助けたそうだが、それが僕に何の関係があるんだい? 君の友人が勝手にした事だろう?」
「関係あるんです……美月さんは貴方を愛している。そして報われない想いが怨念を生み、湖に眠る邪気を呼び起こした。優樹はそのせいで正気を失ったんだ」
「馬鹿馬鹿しい! 友人を庇う気持ちは分かるが、どう考えても理不尽な言い分だ。君は僕のせいで優樹君が暴力を奮ったと言いたいのか?」
「そうです」
遼が、きっぱり言い切ると郷田は言葉に詰まった。そして複雑に顔を歪め、蹌踉めくように椅子に座る。
「まさか……そんな。僕のせいなのか? 美月ちゃん。僕が君を……追いつめたのか?」
一笑されるかと予想していた遼は、意外にもみるみる青ざめた郷田の様子に確信を持った。
「思い当たる事が……何かあったんですね?」
「君に……話す様な事じゃない」
「お願いします、郷田さん。僕は友達を助けたいんです! 原因を突き止めなくては、また優樹は暴力の衝動に支配されてしまうかもしれない。僕は優樹の力になりたい、彼を助けたいんです。貴方は美月さんを助けてあげようとは思わないんですか?」
「助ける?」
「このままでは、美月さんは救われない。何か……恐ろしい事が起きる」
轟木の残した言葉と、湖で見たヴィジョンが気に掛かっていた。それらは何かを暗示しているのではないか?
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◆自分のためには何も出来ないけれど、誰かのために全てを投げ出せる。多分、男の子でないと出来ないと思う。女の子には、明確な理由があるけど、男の子は理屈じゃないんだよね。
◆あたしは女だから、本当に理解しているとは言えません。でも、男の子が競い合う場所で一緒に行動したりお酒を飲んだりしてると、解らないところが沢山あった。だから色々、理解しようと勤めた。その解った部分と理想の部分を物語に生かしたいと思うだけ。
◆寂しがり屋だけど、精一杯の虚勢を張ってる男の子。がんばれがんばれ、母親の気持ちで応援してるよ。
◆随分と一人前の反乱を起こすようになった5才の息子。「ママが好き」と言ってくれるのは後一年くらいかな?虚勢の中に何があるか見誤らないように、甘やかさないように、ママも頑張らなくちゃ。
素直で正義感溢れる男の子になって欲しいけど、優樹君のような試練があったらかわいそうかな(笑
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浮いてみたり、沈んでみたり
2004年9月2日 ◆普段の出来事◆今日から二人ともお昼過ぎに帰ってきます。
幼稚園は15時半、小学校は16時過ぎに帰るのでポッカリ時間が空いた気がしていましたが、いけない忘れるトコだった、今日は家庭教育学級の集まりがあったんだ。
集まりは30分くらいでお終い。その後職員用玄関で二時間近く立ち話してました(笑
不平不満と悪意に満ちた立ち話と違って、運動会の事やら役員会の事やら、転校生の情報やら夏休みの不審者の情報です。こういった立ち話は重要ですよ、有意義でした。
(なんてね、あたしもお喋りは大好きなんです。ただ、推測だけの噂話と根拠のない悪口が嫌いなだけ。楽しい話なら何時間でも付き合えるのよ)
◆沈んだ
振った話題が滑りました(恥)
自分はそもそも笑いを取ろうとするところがあるので、よくあることなんですよ。それほど気にしないことにしましょう。
◆浮いた
買い物帰り、すれ違いざまの車がいきなり止まった。大声で「○○○さ〜ん!!」と呼ばれて振り返るとMSさんだ。
「あら、こんにちは。なぁに? 何か用があるの?」
と聞いたら
「ううん、見かけたから。今買い物帰りなんだ?」
「そうだよ」
「じゃあ、またね〜」
ただそれだけ。
でもね、車を止めて声かけてくれた事が嬉しかった。
夕方、同じマンションのYちゃんが遊びに来た。
楽しく世間話。
よかった、夏休み前と変わってなかった。
幼稚園は15時半、小学校は16時過ぎに帰るのでポッカリ時間が空いた気がしていましたが、いけない忘れるトコだった、今日は家庭教育学級の集まりがあったんだ。
集まりは30分くらいでお終い。その後職員用玄関で二時間近く立ち話してました(笑
不平不満と悪意に満ちた立ち話と違って、運動会の事やら役員会の事やら、転校生の情報やら夏休みの不審者の情報です。こういった立ち話は重要ですよ、有意義でした。
(なんてね、あたしもお喋りは大好きなんです。ただ、推測だけの噂話と根拠のない悪口が嫌いなだけ。楽しい話なら何時間でも付き合えるのよ)
◆沈んだ
振った話題が滑りました(恥)
自分はそもそも笑いを取ろうとするところがあるので、よくあることなんですよ。それほど気にしないことにしましょう。
◆浮いた
買い物帰り、すれ違いざまの車がいきなり止まった。大声で「○○○さ〜ん!!」と呼ばれて振り返るとMSさんだ。
「あら、こんにちは。なぁに? 何か用があるの?」
と聞いたら
「ううん、見かけたから。今買い物帰りなんだ?」
「そうだよ」
「じゃあ、またね〜」
ただそれだけ。
でもね、車を止めて声かけてくれた事が嬉しかった。
夕方、同じマンションのYちゃんが遊びに来た。
楽しく世間話。
よかった、夏休み前と変わってなかった。
◆明日から学校です
またご近所絡みで憂鬱な日が始まると重い気分でいたのですが、お昼少し前にMSさんが学研の教材を届けに来てお茶していってくれた時に「心配しないで」と言ってくれました。
MSさんは、以前元気付けに来てくれた3人の内の一人です。気になって、わざわざ来てくれたのかな?よかった、少しホッとした。
だって、夏休みの間に状況が悪くなってたらどうしようと思ってたんだもん。怖くて、怖くて、帰ってくるのが厭だった。でも、どうしようもないし。
ちぇっ、あたしの弱虫め!
口ではあんなに強がるくせに、てんで情けないじゃないか。
がんばれがんばれ、山よりデカイイノシシはいない。
3年後には笑い話になっている。
そう思いながら中学と高校時代を乗り越えてきたんだ。
明日は笑える、必ずね。
またご近所絡みで憂鬱な日が始まると重い気分でいたのですが、お昼少し前にMSさんが学研の教材を届けに来てお茶していってくれた時に「心配しないで」と言ってくれました。
MSさんは、以前元気付けに来てくれた3人の内の一人です。気になって、わざわざ来てくれたのかな?よかった、少しホッとした。
だって、夏休みの間に状況が悪くなってたらどうしようと思ってたんだもん。怖くて、怖くて、帰ってくるのが厭だった。でも、どうしようもないし。
ちぇっ、あたしの弱虫め!
口ではあんなに強がるくせに、てんで情けないじゃないか。
がんばれがんばれ、山よりデカイイノシシはいない。
3年後には笑い話になっている。
そう思いながら中学と高校時代を乗り越えてきたんだ。
明日は笑える、必ずね。
【私立叢雲学園怪奇譚・第二部〔本章〕47】
2004年8月30日 【小説】私立叢雲学園怪奇譚[第46回のあらすじ]
◇増殖する邪気は、新たな犠牲者を生んだ。何事もなく静まりかえった湖は、次に何を求めるのだろうか。
:::::::::::::::::::::::::::::
<本文>
日暮れと同時に風が戻ったが、どうやら運んできたのは雨雲らしい。突然雷と共に大粒の雨が降り出したため、秋本遼はコテージの自室の窓を閉めるとカーテンを引いた。激しい雨がうるさくガラス窓に叩き付け、時折耳を覆いたくなるほどの雷鳴が鳴り響く。しかし優樹は身じろぎもせず、静かに寝息を立てていた。
「……さん」
小さく寝言が聞こえて、遼はベットに近付いた。汗で額に張り付いた優樹の髪を掻き上げると、彫りの整った顔に紫色の痣が痛々しい。背を丸め、膝を抱えるようにして眠る姿はいつ見ても子供のようだと苦笑しながら夢見て呼んだのは母親だろうか? 父親だろうか? と考える。どちらにせよ穏やかな寝顔に悪夢ではなさそうだと安心して、遼は郷田が優樹のために用意してくれた食事のトレーを手に部屋を出た。
階下のリビングでは部屋に引きこもった轟木彪留を除く全員が揃っていたが、楽しい雰囲気とはいかないようだ。地図を広げて明日の撮影場所を相談する須刈アキラと佐野和紀も身の入らない様子で、時折考え込むように会話が止まる。カードゲームをしている忠見遥斗と真崎宙も、ぼんやり手元を見つめているだけだった。
「俺、優樹先輩が怖くなった……。大人二人を半殺しにしたんだぜ? なんか、すげぇよな……」
遥斗が呟くと、佐野と宙が顔を上げた。
「俺はカッコイイと思ったけど? 強いくせにそれを隠してるなんて馬鹿馬鹿しいじゃないか。気取ってないで力に訴える方が先輩らしいのかも知れないぜ」
冷ややかに宙がそう言うと、テーブルの地図に目を落としたままアキラが上を指さした。
「口が過ぎるぞ、真崎」
上を見上げて遼に気付き、宙は真っ赤になる。
「えっと、あのっ、俺は別に……」
大人げないとは思いながらも弁解しようとする宙を無視して、遼はコテージを出た。遥斗も宙も、知らない方がいいのかも知れない。そして知らなければ、力に恐怖を感じたり憧れたりするのも当然なのだろう。それでも改めて普通の人間からの見方を知れば、差別や偏見に苦しんできた数年前の自分を思い出し涙が込み上げる。
「優……樹……優樹……!」
逃げない、恐れない、そう誓ったはずだった。だが今は、少しだけ泣きたかった。
雨合羽を着てはいたが、服に染み込むほどにずぶ濡れになった遼は本棟にはいるのを躊躇った。玄関先でビニール袋から出したトレーを渡して引き返そうかと思案している所に車の音がすると、中から様子を見に出てきた緒永冬也に見つかった。
「遼君じゃないか! ずぶ濡れで風邪引くぞ、早く中に入って! 美……いや、及川君! タオルを持ってきてくれ」
厨房で後片づけをしていた及川睦美が急いでタオルを取りに行き、何事かと顔を出した郷田が駆け寄ってきてトレーを受け取った。
「明日の朝取りに行くつもりで居たんだ、わざわざ有り難う。 少し濡れちゃった? 僕のトレーナーを貸してあげるから着替えたらどうだい?」
にこやかに微笑みかけられ、遼は申し出を受ける事にした。雨の中、本棟を訪れたのは郷田から話が聞きたかったからだ。暖かな食堂で待つように言われ、及川から受け取ったタオルで髪を拭いていると玄関から怒ったような冬也の声が聞こえてきた。
「帰ってくれと言ったはずだ!」
「解っている、しかし……」
聞き覚えのある声に、車の音が戻ってきた日下部だと遼は知った。
「鳥羽山さんは来ていません、何かの間違いじゃないんですか? 連絡くらい取れるでしょう?」
遼と同じくずぶ濡れの日下部に、タオルを差しだそうとした及川を冬也は手で押しとどめる。
「日下部さんは直ぐにお帰りになる、必要ない」
ぞんざいな態度に苦笑して、日下部は水の滴る髪を後ろに撫でつけた。
「それが携帯も通じないんですよ……病院から最後に連絡があった時、手伝いに戻ると聞かなくてね。最終バスで近くまで来て、後は歩くと言っていたのですがこの雨だ。所々、鉄砲水も出ているようだし心配なんですよ。無理を承知でお願いします、もう一晩だけここで鳥羽山を待たせちゃくれませんか? ご迷惑は掛けないと約束します」
「もう十分迷惑だ、そんなに心配なら探しに行かれたらいいでしょう?」
「いや、そうしたいのはやまやまですが……雨であちこちの路肩が崩れていましてね。沢が溢れたのか川のようになっている道もあるし、二人揃って遭難したくはないんですよ。雨が上がって水が引き、明るくなるまでは動かない方がいい」
日下部の言う事は正しかった。いくら迷惑な客とはいえ悪天候の夜中に追い出すわけにはいかず、冬也は苦り切った顔で及川からタオルを取ると日下部に手渡した。
「具合でも悪くなられたら、なお迷惑だ。風呂に入って着替えたらいい、ロビーに毛布を用意しましょう」
「有り難う御座います」
深々と頭を下げた日下部が、ちらりと食堂に視線を投げた。遼は不快な気分で顔をしかめたが、ふと疑問がわき上がる。日下部の言い分はもっともながら、何か不自然なものを感じるのだ。落ち着かない様子は、本気で心配している様に思える。しかし、ここで待つより手がないといった切迫感があった。
:::::::::::::::::::::::::::::
◆謎解きと解決に向かって駆け足にならないように気を付けないと(笑
ああでも、全ての伏線をクリア出来るかな?
◆何だか最近性格悪いと言われる遼君です。さて、彼は血液型で言うと何型でしょうね?誕生日で言うなら優樹は初夏の生まれ、遼は冬の生まれです。血液型や星座に性格が影響されるという話は科学的根拠はないですが、かなり正確に分析出来る気がしませんか?
ちなみに「かざと」は、天秤座のA型です(笑
遼君はB型?異論のある方は、ご意見お待ちしています(笑
◆ご感想をお気軽に
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◇増殖する邪気は、新たな犠牲者を生んだ。何事もなく静まりかえった湖は、次に何を求めるのだろうか。
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<本文>
日暮れと同時に風が戻ったが、どうやら運んできたのは雨雲らしい。突然雷と共に大粒の雨が降り出したため、秋本遼はコテージの自室の窓を閉めるとカーテンを引いた。激しい雨がうるさくガラス窓に叩き付け、時折耳を覆いたくなるほどの雷鳴が鳴り響く。しかし優樹は身じろぎもせず、静かに寝息を立てていた。
「……さん」
小さく寝言が聞こえて、遼はベットに近付いた。汗で額に張り付いた優樹の髪を掻き上げると、彫りの整った顔に紫色の痣が痛々しい。背を丸め、膝を抱えるようにして眠る姿はいつ見ても子供のようだと苦笑しながら夢見て呼んだのは母親だろうか? 父親だろうか? と考える。どちらにせよ穏やかな寝顔に悪夢ではなさそうだと安心して、遼は郷田が優樹のために用意してくれた食事のトレーを手に部屋を出た。
階下のリビングでは部屋に引きこもった轟木彪留を除く全員が揃っていたが、楽しい雰囲気とはいかないようだ。地図を広げて明日の撮影場所を相談する須刈アキラと佐野和紀も身の入らない様子で、時折考え込むように会話が止まる。カードゲームをしている忠見遥斗と真崎宙も、ぼんやり手元を見つめているだけだった。
「俺、優樹先輩が怖くなった……。大人二人を半殺しにしたんだぜ? なんか、すげぇよな……」
遥斗が呟くと、佐野と宙が顔を上げた。
「俺はカッコイイと思ったけど? 強いくせにそれを隠してるなんて馬鹿馬鹿しいじゃないか。気取ってないで力に訴える方が先輩らしいのかも知れないぜ」
冷ややかに宙がそう言うと、テーブルの地図に目を落としたままアキラが上を指さした。
「口が過ぎるぞ、真崎」
上を見上げて遼に気付き、宙は真っ赤になる。
「えっと、あのっ、俺は別に……」
大人げないとは思いながらも弁解しようとする宙を無視して、遼はコテージを出た。遥斗も宙も、知らない方がいいのかも知れない。そして知らなければ、力に恐怖を感じたり憧れたりするのも当然なのだろう。それでも改めて普通の人間からの見方を知れば、差別や偏見に苦しんできた数年前の自分を思い出し涙が込み上げる。
「優……樹……優樹……!」
逃げない、恐れない、そう誓ったはずだった。だが今は、少しだけ泣きたかった。
雨合羽を着てはいたが、服に染み込むほどにずぶ濡れになった遼は本棟にはいるのを躊躇った。玄関先でビニール袋から出したトレーを渡して引き返そうかと思案している所に車の音がすると、中から様子を見に出てきた緒永冬也に見つかった。
「遼君じゃないか! ずぶ濡れで風邪引くぞ、早く中に入って! 美……いや、及川君! タオルを持ってきてくれ」
厨房で後片づけをしていた及川睦美が急いでタオルを取りに行き、何事かと顔を出した郷田が駆け寄ってきてトレーを受け取った。
「明日の朝取りに行くつもりで居たんだ、わざわざ有り難う。 少し濡れちゃった? 僕のトレーナーを貸してあげるから着替えたらどうだい?」
にこやかに微笑みかけられ、遼は申し出を受ける事にした。雨の中、本棟を訪れたのは郷田から話が聞きたかったからだ。暖かな食堂で待つように言われ、及川から受け取ったタオルで髪を拭いていると玄関から怒ったような冬也の声が聞こえてきた。
「帰ってくれと言ったはずだ!」
「解っている、しかし……」
聞き覚えのある声に、車の音が戻ってきた日下部だと遼は知った。
「鳥羽山さんは来ていません、何かの間違いじゃないんですか? 連絡くらい取れるでしょう?」
遼と同じくずぶ濡れの日下部に、タオルを差しだそうとした及川を冬也は手で押しとどめる。
「日下部さんは直ぐにお帰りになる、必要ない」
ぞんざいな態度に苦笑して、日下部は水の滴る髪を後ろに撫でつけた。
「それが携帯も通じないんですよ……病院から最後に連絡があった時、手伝いに戻ると聞かなくてね。最終バスで近くまで来て、後は歩くと言っていたのですがこの雨だ。所々、鉄砲水も出ているようだし心配なんですよ。無理を承知でお願いします、もう一晩だけここで鳥羽山を待たせちゃくれませんか? ご迷惑は掛けないと約束します」
「もう十分迷惑だ、そんなに心配なら探しに行かれたらいいでしょう?」
「いや、そうしたいのはやまやまですが……雨であちこちの路肩が崩れていましてね。沢が溢れたのか川のようになっている道もあるし、二人揃って遭難したくはないんですよ。雨が上がって水が引き、明るくなるまでは動かない方がいい」
日下部の言う事は正しかった。いくら迷惑な客とはいえ悪天候の夜中に追い出すわけにはいかず、冬也は苦り切った顔で及川からタオルを取ると日下部に手渡した。
「具合でも悪くなられたら、なお迷惑だ。風呂に入って着替えたらいい、ロビーに毛布を用意しましょう」
「有り難う御座います」
深々と頭を下げた日下部が、ちらりと食堂に視線を投げた。遼は不快な気分で顔をしかめたが、ふと疑問がわき上がる。日下部の言い分はもっともながら、何か不自然なものを感じるのだ。落ち着かない様子は、本気で心配している様に思える。しかし、ここで待つより手がないといった切迫感があった。
:::::::::::::::::::::::::::::
◆謎解きと解決に向かって駆け足にならないように気を付けないと(笑
ああでも、全ての伏線をクリア出来るかな?
◆何だか最近性格悪いと言われる遼君です。さて、彼は血液型で言うと何型でしょうね?誕生日で言うなら優樹は初夏の生まれ、遼は冬の生まれです。血液型や星座に性格が影響されるという話は科学的根拠はないですが、かなり正確に分析出来る気がしませんか?
ちなみに「かざと」は、天秤座のA型です(笑
遼君はB型?異論のある方は、ご意見お待ちしています(笑
◆ご感想をお気軽に
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◆さっ、寒いんですけど……
雨のせいもあるでしょうが、帰ってくるなり子供達に長袖のパジャマを出しました。
夏の一ヶ月は一年で一番早く季節が変わりますね。
子供の成長も早くて、吃驚するし。
ともあれ日常が緩やかに流れ出しました、また日々の拙い出来事を徒然に書きつづりたいと思います。
どうぞよろしく。
雨のせいもあるでしょうが、帰ってくるなり子供達に長袖のパジャマを出しました。
夏の一ヶ月は一年で一番早く季節が変わりますね。
子供の成長も早くて、吃驚するし。
ともあれ日常が緩やかに流れ出しました、また日々の拙い出来事を徒然に書きつづりたいと思います。
どうぞよろしく。
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◆この日は朝から台所に立ち、「祭りごっつぉ」(お祭りの伝統食)を作る。
「ボウダラ」「ズイキ」「ぜんめぇ煮」「ちまき」などなど。
最近はスーパーでも売ってるし、実家の母も年なので手の掛かるものは作らなくなった。
それでもやはり、「祭りごっつぉ」が食べたくて、出来るだけあたしが作ろうと思う。
台所に立つのは好きだ。美味しいものを作って、大勢で食べる。楽しいし、張り合いがあるもの。
夕飯の後で、チビ達に母が浴衣を着せた。昼間に裾上げしていたものだ。
何度も何度も、「一年でこんなに大きくなって」と繰り返す。
こうしてあたしも毎年祭りを迎えていたのだと思い出した。
遠くから民謡流しが聞こえ始めた。
父と母は、孫を連れて出かけていった。
あたしも明日は町に出て、サラシ三尺の「あんさま」や浴衣の「あねさま」を見に行こうかな。
あ、御神輿追っかけなきゃ。月の不浄が終わっててよかったな。
◆意外とインテリな母
最近とみに記憶力が怪しくなってきた母だが、時々驚くほどの記憶力を披露してくれる。
終戦記念日の日に、あたしが「最近の若者は、ものの意味を深く考えようとはしないで自分の正しさを主張したがる」と言ったところ、「戦後にもいたよ。アブソガールとかアブソニストとかいわれていた」との言葉がさらりと返ってきた。
あたしが言いたかったことは、知識の上での戦争しか知らないくせに、その悲惨さを「講釈師見てきたような……」勢いで披露した上でもっともらしい正論を振りかざす奴らのこと。そんな奴らに限って、戦闘アニメが好きだったり、バトルゲームに嵌っていたりするから鼻白んでしまう。
母はあたしの言いたいことを瞬時に理解し、啓発のエネルギーに捕らわれた若者のたとえを示してあたしを諭した。そういうものだと……。
母は五人兄妹の長女で、戦争に行った祖父の代わりに中学を出て直ぐに働き家計を助けてきた。読書家で好奇心が旺盛。だから幼い頃からいろいろな知識を授かった。中には小学生が知らなくても良いこともあったけど(笑)
アブソニストとは、恐らく戦後のアブソリューティズムのことだ。そう言えばアナキストとか、アングラとか、当たり前のように会話に出ていた母だった。
若い頃は詩を書くのが趣味だった母、あらゆる名作小説を読み、推理小説に通じ、ヤオイさえ理解してしまう柔軟さがある。
これからもあたしの為に、その豊富な知識を授けてもらいたい。
◆今更ですが
やはりやってみました、ガンダム占い。
http://u-maker.com/3241.html
アーティスト、斬新な価値観=道化、変人
ターンAガンダムのあなたは人とは変わった価値観をもつ人です。そのため普通の人では気づかない斬新なアイディアや感性を持ちデザイナーなどの仕事に向いています。また、流行を先取りするのも得意なので広告代理店のプランナー、おしゃれ雑誌の編集者にも向いています。しかし価値観が斬新すぎるため保守的な人には煙たがれられたり流行を先取りしすぎて一般の人には理解できなかったりもします。ターンAのあなたは奇抜な格好や趣味を好むため趣味が合えばZとはうまくやっていけますが、趣味が合わなければ思いっきり攻撃されます。RX78は、はなからターンAを認めてないので毛嫌いされるでしょう。あなたの感性が認められれば人生成功できますが、下手すると誰にも理解されず不精ひげを生やして中央線の阿佐ヶ谷や高円寺の焼き鳥屋でビール片手に世間を批判するような一生を過ごすことになるでしょう。
最後の一文は、胸にいたい(笑)
紙一重の差で、普通の家庭人になりましたからね。でも未だにその生き方も悪くないと思っていたりします。そんな友人もたくさん居るし。
でもあたしは、何も産まずに評するばかりの人にはなりたくなかった。自ら行動して、いつも何かをしていたい。そりゃぁ評価は気になるけれどね(笑)
でもできれば「ウイング」が良かったな……。
◆「むらくも」
あまり雲がわいたり雷が落ちたり、大地が割れたりするようなお話にはならないと思いますが(苦笑)
少し伝奇ホラーになってきたかな?
実は書き始めた時、学校の幽霊騒動を解決する「学園コメディ」になるはずでした(ええっ?)
それがどう間違ってこうなったのやら……。まあいいや、完結するまでがんばります。優樹くんの覚醒は、随分のんびりしてますね。最近は登場した瞬間からスーパーボーイが多いようですが。
子供の頃、自分に未知の力があると良いなと思っていた。宇宙海賊になりたかった、銀河パトロールになりたかった。主人公達は、ヒーローになれるかしら。ヒーローにしてあげたいから書くんだけどね。
「ボウダラ」「ズイキ」「ぜんめぇ煮」「ちまき」などなど。
最近はスーパーでも売ってるし、実家の母も年なので手の掛かるものは作らなくなった。
それでもやはり、「祭りごっつぉ」が食べたくて、出来るだけあたしが作ろうと思う。
台所に立つのは好きだ。美味しいものを作って、大勢で食べる。楽しいし、張り合いがあるもの。
夕飯の後で、チビ達に母が浴衣を着せた。昼間に裾上げしていたものだ。
何度も何度も、「一年でこんなに大きくなって」と繰り返す。
こうしてあたしも毎年祭りを迎えていたのだと思い出した。
遠くから民謡流しが聞こえ始めた。
父と母は、孫を連れて出かけていった。
あたしも明日は町に出て、サラシ三尺の「あんさま」や浴衣の「あねさま」を見に行こうかな。
あ、御神輿追っかけなきゃ。月の不浄が終わっててよかったな。
◆意外とインテリな母
最近とみに記憶力が怪しくなってきた母だが、時々驚くほどの記憶力を披露してくれる。
終戦記念日の日に、あたしが「最近の若者は、ものの意味を深く考えようとはしないで自分の正しさを主張したがる」と言ったところ、「戦後にもいたよ。アブソガールとかアブソニストとかいわれていた」との言葉がさらりと返ってきた。
あたしが言いたかったことは、知識の上での戦争しか知らないくせに、その悲惨さを「講釈師見てきたような……」勢いで披露した上でもっともらしい正論を振りかざす奴らのこと。そんな奴らに限って、戦闘アニメが好きだったり、バトルゲームに嵌っていたりするから鼻白んでしまう。
母はあたしの言いたいことを瞬時に理解し、啓発のエネルギーに捕らわれた若者のたとえを示してあたしを諭した。そういうものだと……。
母は五人兄妹の長女で、戦争に行った祖父の代わりに中学を出て直ぐに働き家計を助けてきた。読書家で好奇心が旺盛。だから幼い頃からいろいろな知識を授かった。中には小学生が知らなくても良いこともあったけど(笑)
アブソニストとは、恐らく戦後のアブソリューティズムのことだ。そう言えばアナキストとか、アングラとか、当たり前のように会話に出ていた母だった。
若い頃は詩を書くのが趣味だった母、あらゆる名作小説を読み、推理小説に通じ、ヤオイさえ理解してしまう柔軟さがある。
これからもあたしの為に、その豊富な知識を授けてもらいたい。
◆今更ですが
やはりやってみました、ガンダム占い。
http://u-maker.com/3241.html
アーティスト、斬新な価値観=道化、変人
ターンAガンダムのあなたは人とは変わった価値観をもつ人です。そのため普通の人では気づかない斬新なアイディアや感性を持ちデザイナーなどの仕事に向いています。また、流行を先取りするのも得意なので広告代理店のプランナー、おしゃれ雑誌の編集者にも向いています。しかし価値観が斬新すぎるため保守的な人には煙たがれられたり流行を先取りしすぎて一般の人には理解できなかったりもします。ターンAのあなたは奇抜な格好や趣味を好むため趣味が合えばZとはうまくやっていけますが、趣味が合わなければ思いっきり攻撃されます。RX78は、はなからターンAを認めてないので毛嫌いされるでしょう。あなたの感性が認められれば人生成功できますが、下手すると誰にも理解されず不精ひげを生やして中央線の阿佐ヶ谷や高円寺の焼き鳥屋でビール片手に世間を批判するような一生を過ごすことになるでしょう。
最後の一文は、胸にいたい(笑)
紙一重の差で、普通の家庭人になりましたからね。でも未だにその生き方も悪くないと思っていたりします。そんな友人もたくさん居るし。
でもあたしは、何も産まずに評するばかりの人にはなりたくなかった。自ら行動して、いつも何かをしていたい。そりゃぁ評価は気になるけれどね(笑)
でもできれば「ウイング」が良かったな……。
◆「むらくも」
あまり雲がわいたり雷が落ちたり、大地が割れたりするようなお話にはならないと思いますが(苦笑)
少し伝奇ホラーになってきたかな?
実は書き始めた時、学校の幽霊騒動を解決する「学園コメディ」になるはずでした(ええっ?)
それがどう間違ってこうなったのやら……。まあいいや、完結するまでがんばります。優樹くんの覚醒は、随分のんびりしてますね。最近は登場した瞬間からスーパーボーイが多いようですが。
子供の頃、自分に未知の力があると良いなと思っていた。宇宙海賊になりたかった、銀河パトロールになりたかった。主人公達は、ヒーローになれるかしら。ヒーローにしてあげたいから書くんだけどね。
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【私立叢雲学園怪奇譚・第二部〔本章〕46】
2004年8月21日 【小説】私立叢雲学園怪奇譚★45・46回連続アップしました、読んで下さる方はご確認下さい。
[第45回のあらすじ]
◇病院に行ったはずの鳥羽山は、別の目的で湖に残っていた。その目的とは……?
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
湖面は刻々と暗さを増していく。そろそろ日下部が来る頃だろうと鳥羽山は目をこらして車のライトを探した。昼間に下見をしてから島に渡るつもりでいたのだが、これ以上『美月荘』に居られなくなってしまったため目的を今夜果たさなくてはならないのだ。組にいた時に見よう見まねで覚えたボートの操船が、日下部の役に立てて嬉しかった。何としても、お宝を頂いて面目躍如しなければならない。
「うっしゃあ!」
気合いを入れて立ち上がり、つい声を誰かに聞かれなかったか心配になって辺りを見回す。外灯もないこの場所に、暗くなって人が来るはずもないのだが。
墨を流したように暗くなった湖面から、筋のような霧が流れてくるのが見えた。考え事にとらわれ気付かぬうちに、既に辺りは真っ暗で月明かりさえない。いきなりぞっとするような寒気に襲われ、遠くにライトアップされた『美月荘』の明かりを頼りにようやく足下を確かめて、鳥羽山はポケットから懐中電灯を出した。が、スイッチを入れても明かりはともらなかった。
「ちっ、こんな時に電池切れかぁ? おっかしいなぁ……新しい電池を入れたばかりなんだが」
点く事を確かめてきたはずだが、間違ってまた古い方の電池を入れてしまったのかもしれない。確認のため電池ケースの蓋をひねった時、すっと首筋を何かか横切った。
「ひゃっ!」
うっかり取り落とした懐中電灯は、桟橋を転がり水音と共に湖に沈む。
「やべぇなぁ……まあ、日下部さんが持ってきてくれるだろうけど……」
それにしても首筋を横切ったのは何だったのか?
「水辺だからなぁ、虫か何かかな?」
刺すような毒虫がいるとも思わないが、鳥羽山は無意識に頚に手をやった。すると生暖かなぬるりとした手触りがして、慌てて手のひらを見る。
「……へっ?」
手のひらには、おびただしい血のりが付いていた。
「何だぁ……? この湖には切り傷が出来るような虫でもいるのか?」
ちらりと脳裏に『人喰い湖』の噂が浮かんだが、馬鹿馬鹿しいと振り払う。自分を臆病者と認めてはいるが、幽霊や怪談話に脅えた事など無いのだ。耳を澄ませばかすかに羽音がするではないか、近くで虫が飛んでいるだけだ。再び頬を横切った感触に、鳥羽山は素早くそれを叩き落とした。足下に落ちた虫を見れば、薄茶色の大きな羽を持つトンボのような蜻蛉のような姿をしている。
「うへぇ……気味悪い虫だぜ、頭がまるで蛇みたいじゃねえか」
苦々しく虫の死骸を踏みつぶしたが、サンダルの裏に意外なほどの硬さを感じて足をどければボロボロになった羽根と比べ本体は原形をとどめている。
「やけに頑丈な虫だなぁ……後で名前を調べてみっかな?」
呟きながら、むず痒を感じた頬を手の甲で拭うとやはり血が付いている。この薄羽根が傷を付けたとは思えず、かといって咬まれたような痛みもない。しかしトクトクと肌を伝い落ちる血が、やがてTシャツをぐっしょり濡らすに至り鳥羽山は焦りを感じ始めた。
「どういう訳だ? たかが掠り傷じゃねぇか……ナンでこんなに血が流れるんだよ」
はたはたと軽い羽音が、そこかしこから聞こえてくる。剥き出しの腕や顔、頚を何かが横切るたびに血が流れ出し、赤く細い筋を幾つも作り出した。羽音は次第に増えていき、目の下や鼻の上をかすめ飛び、滴るほどに血に濡れたTシャツに黒い虫が集り出す。朦朧とする意識の中で必死に払い落とし、鳥羽山は力を失い膝を突いた。
「誰かっ……助けてくれよぉ……うわっ……ああっ! ひいい……っ!」
蹲るように身を守ろうとした時、湖から這い登ってくる黒い固まりが、桟橋をざわざわと近付いてくるのが解った。固まりは瞬く間に鳥羽山を取り巻き、ダブついたパンツの隙間やTシャツの袖口から入り込んでくる。そのおぞましい感触に、総毛が立った。ちりちりと火であぶられるような痛みは、小さな虫が皮膚を喰破っているからに違いない。その時、一匹の虫が鼻の頭に喰付いた。いくつもの節を持つ身体をくねらせ、鋭いあごで皮膚を破り鼻の穴から身体に入り込もうとしている。鳥羽山は我を忘れて大声で助けを呼んだ。
「誰か助けてくれぇ! 死んじまうよぉ……死んじまうよぉ! 日下部さん! 日下部さぁあん! ぐっ……がふっ!」
口から進入した虫に喉を塞がれ、叫びは長く続かなかった。やがて黒い固まりは鳥羽山をすっぽりと覆い隠し、湖は再び静寂につつまれた。
::::::::::::::::::::::
◆ごめんね、鳥羽山君……(苦笑)
◆さて、これから遼と優樹はどう行動するでしょう?もちろん何事もなかったかの様に去ったりはしません。少し優樹君に、格好いいところを見せてもらおうかな?
[第45回のあらすじ]
◇病院に行ったはずの鳥羽山は、別の目的で湖に残っていた。その目的とは……?
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
湖面は刻々と暗さを増していく。そろそろ日下部が来る頃だろうと鳥羽山は目をこらして車のライトを探した。昼間に下見をしてから島に渡るつもりでいたのだが、これ以上『美月荘』に居られなくなってしまったため目的を今夜果たさなくてはならないのだ。組にいた時に見よう見まねで覚えたボートの操船が、日下部の役に立てて嬉しかった。何としても、お宝を頂いて面目躍如しなければならない。
「うっしゃあ!」
気合いを入れて立ち上がり、つい声を誰かに聞かれなかったか心配になって辺りを見回す。外灯もないこの場所に、暗くなって人が来るはずもないのだが。
墨を流したように暗くなった湖面から、筋のような霧が流れてくるのが見えた。考え事にとらわれ気付かぬうちに、既に辺りは真っ暗で月明かりさえない。いきなりぞっとするような寒気に襲われ、遠くにライトアップされた『美月荘』の明かりを頼りにようやく足下を確かめて、鳥羽山はポケットから懐中電灯を出した。が、スイッチを入れても明かりはともらなかった。
「ちっ、こんな時に電池切れかぁ? おっかしいなぁ……新しい電池を入れたばかりなんだが」
点く事を確かめてきたはずだが、間違ってまた古い方の電池を入れてしまったのかもしれない。確認のため電池ケースの蓋をひねった時、すっと首筋を何かか横切った。
「ひゃっ!」
うっかり取り落とした懐中電灯は、桟橋を転がり水音と共に湖に沈む。
「やべぇなぁ……まあ、日下部さんが持ってきてくれるだろうけど……」
それにしても首筋を横切ったのは何だったのか?
「水辺だからなぁ、虫か何かかな?」
刺すような毒虫がいるとも思わないが、鳥羽山は無意識に頚に手をやった。すると生暖かなぬるりとした手触りがして、慌てて手のひらを見る。
「……へっ?」
手のひらには、おびただしい血のりが付いていた。
「何だぁ……? この湖には切り傷が出来るような虫でもいるのか?」
ちらりと脳裏に『人喰い湖』の噂が浮かんだが、馬鹿馬鹿しいと振り払う。自分を臆病者と認めてはいるが、幽霊や怪談話に脅えた事など無いのだ。耳を澄ませばかすかに羽音がするではないか、近くで虫が飛んでいるだけだ。再び頬を横切った感触に、鳥羽山は素早くそれを叩き落とした。足下に落ちた虫を見れば、薄茶色の大きな羽を持つトンボのような蜻蛉のような姿をしている。
「うへぇ……気味悪い虫だぜ、頭がまるで蛇みたいじゃねえか」
苦々しく虫の死骸を踏みつぶしたが、サンダルの裏に意外なほどの硬さを感じて足をどければボロボロになった羽根と比べ本体は原形をとどめている。
「やけに頑丈な虫だなぁ……後で名前を調べてみっかな?」
呟きながら、むず痒を感じた頬を手の甲で拭うとやはり血が付いている。この薄羽根が傷を付けたとは思えず、かといって咬まれたような痛みもない。しかしトクトクと肌を伝い落ちる血が、やがてTシャツをぐっしょり濡らすに至り鳥羽山は焦りを感じ始めた。
「どういう訳だ? たかが掠り傷じゃねぇか……ナンでこんなに血が流れるんだよ」
はたはたと軽い羽音が、そこかしこから聞こえてくる。剥き出しの腕や顔、頚を何かが横切るたびに血が流れ出し、赤く細い筋を幾つも作り出した。羽音は次第に増えていき、目の下や鼻の上をかすめ飛び、滴るほどに血に濡れたTシャツに黒い虫が集り出す。朦朧とする意識の中で必死に払い落とし、鳥羽山は力を失い膝を突いた。
「誰かっ……助けてくれよぉ……うわっ……ああっ! ひいい……っ!」
蹲るように身を守ろうとした時、湖から這い登ってくる黒い固まりが、桟橋をざわざわと近付いてくるのが解った。固まりは瞬く間に鳥羽山を取り巻き、ダブついたパンツの隙間やTシャツの袖口から入り込んでくる。そのおぞましい感触に、総毛が立った。ちりちりと火であぶられるような痛みは、小さな虫が皮膚を喰破っているからに違いない。その時、一匹の虫が鼻の頭に喰付いた。いくつもの節を持つ身体をくねらせ、鋭いあごで皮膚を破り鼻の穴から身体に入り込もうとしている。鳥羽山は我を忘れて大声で助けを呼んだ。
「誰か助けてくれぇ! 死んじまうよぉ……死んじまうよぉ! 日下部さん! 日下部さぁあん! ぐっ……がふっ!」
口から進入した虫に喉を塞がれ、叫びは長く続かなかった。やがて黒い固まりは鳥羽山をすっぽりと覆い隠し、湖は再び静寂につつまれた。
::::::::::::::::::::::
◆ごめんね、鳥羽山君……(苦笑)
◆さて、これから遼と優樹はどう行動するでしょう?もちろん何事もなかったかの様に去ったりはしません。少し優樹君に、格好いいところを見せてもらおうかな?
【私立叢雲学園怪奇譚・第二部〔本章〕45】
2004年8月21日 【小説】私立叢雲学園怪奇譚★45・46回連続アップしました、読んで下さる方はご確認下さい。
[第44回のあらすじ]
◇轟木の、らしからぬ態度に疑問を持ちながらもアキラは遼に邪気の正体を尋ねる。しかし説明しようとする遼に優樹が反論した。その時ようやく、優樹の抱える孤独の深さと自分を制御できなくなる恐怖を遼は理解し、共に戦おうと告げたのだった。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
細波さえなく鉛を流したような湖面が、やけに薄気味悪く思えるのは日暮れが近いためだろう。それにしても鳥のさえずりさえ聞こえず、飛び交う姿もないのはどういう訳か?ズキズキと痛む鼻をアイスパックで冷やしながら、鳥羽山はボートが繋がれた桟橋に腰掛け暗くなるのを待っていた。
事故処理業者に引き上げてもらった車は幸いなことに故障もなく、木や岩にぶつかって出来た何カ所かの凹みや傷だけで済んでいた。昼間に学生との喧嘩で怪我した鳥羽山を病院に運び、日下部だけ『美月荘』に戻って荷物を積み込み次第引き払う約束でオーナーを取りなしたのだが……。
「けっ、糞面白くもねぇっ!」
警察沙汰にするのは賢くないと双方が納得したとはいえ、低姿勢でひたすら詫びる日下部に鳥羽山は苛立ちを抑えられなかった。日下部が本気になれば、あんな連中の口を塞ぐことなど造作もないはずだ。しかし鳥羽山を咎めることもせず、病院に連れて行くと偽って桟橋に連れてくると暗くなるまで待つように命じて去っていった。おそらく予てからの計画を実行するため必要な機材を調達に行ったに違いない。その計画とは、『秋月島』の祠から仏像を盗み出し闇ルートで売りさばくことだった。
暴力団のパシリをしていた鳥羽山が日下部と知り合ったのは、抗争相手の組員を半殺しにして刑務所に入った時である。生来、気弱なくせに激昂しやすく手が早い為に刑務所内でもトラブルが絶えなかったが、他の受刑者達から怖がられ好い気になっていた鼻っ柱を日下部にへし折られたのだ。ボクシングの試合で人を殺してしまい刑務所に入った日下部は、義に厚く面倒見が良いため他の受刑者から信頼されていた。鳥羽山より半年ほど早く出所し、その時に「行くところがなかったら頼ってこい」と言われ迷わず訪ねていったのだ。これ以上、暴力団のパシリや鉄砲をさせられて怖い思いをするのは真っ平だ。だが出所したことが解れば連れ戻されてしまうだろう。日下部なら自分を守ってくれるかもしれないと思ったからだった。
力がものを言う世界で一目置かれていたらしい日下部は、組の幹部に掛け合って鳥羽山を譲り受けてくれた。もうキレたふりを装って人を脅したり、ヤバイ取引の斥候に立ったり、女を殴ったりしなくて済む。鳥羽山は日下部のためなら何でもしようと自分に誓いを立てた。死ぬことだって厭わない。今までの生き方からすれば、意味があるとさえ思えるからだった。
日下部が始めた山師まがいの古物商は、意外に楽な商売だった。山村を訪れ軒先で農作業をしている人の良さそうな年寄りに声を掛け、少し力仕事などを手伝いながら上手く取り入り家のお宝を見せてもらうのだ。そして電化製品や他の美術品、もしくはわずかな現金で手に入れ都心で高く売りさばく。若い世代が出てきた場合は、早々に切り上げるのがコツだった。今回も悪い噂が立って人気の無くなった村があると知り、商売もしくは無人の民家にちょいとお邪魔してお宝を集めるつもりで来たのだが、途中立ち寄った役場で価値ある仏像の事を知り、ついでに頂いて帰るつもりでいたのだ。
「気にいらねぇ、ぜってぇぶっ潰してやる!」
学生に殴られ無様を晒したことは、爪の垢程しかないとはいえ鳥羽山の自尊心を傷つけた。何より悔しいのは初めから勝てる気がしなかった事もあるが、どうやら日下部があの学生に一目置いているようだったからだ。もしや日下部は同じ気質をあの学生に感じて、鳥羽山を使い何かを測ろうとしているのか? 確かに底知れない強さに臆したが、何かが違った。力に気圧されたというよりも、得体の知れない気迫に身が竦んだのだ。思い返せば惨めな気持ちになり、日下部に対して恥ずかしかった。
::::::::::::::::::::::::
◆ここで鳥羽山君活躍(?)ですが……。連続アップしました、続けてお楽しみいただけたら幸いです。
[第44回のあらすじ]
◇轟木の、らしからぬ態度に疑問を持ちながらもアキラは遼に邪気の正体を尋ねる。しかし説明しようとする遼に優樹が反論した。その時ようやく、優樹の抱える孤独の深さと自分を制御できなくなる恐怖を遼は理解し、共に戦おうと告げたのだった。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
細波さえなく鉛を流したような湖面が、やけに薄気味悪く思えるのは日暮れが近いためだろう。それにしても鳥のさえずりさえ聞こえず、飛び交う姿もないのはどういう訳か?ズキズキと痛む鼻をアイスパックで冷やしながら、鳥羽山はボートが繋がれた桟橋に腰掛け暗くなるのを待っていた。
事故処理業者に引き上げてもらった車は幸いなことに故障もなく、木や岩にぶつかって出来た何カ所かの凹みや傷だけで済んでいた。昼間に学生との喧嘩で怪我した鳥羽山を病院に運び、日下部だけ『美月荘』に戻って荷物を積み込み次第引き払う約束でオーナーを取りなしたのだが……。
「けっ、糞面白くもねぇっ!」
警察沙汰にするのは賢くないと双方が納得したとはいえ、低姿勢でひたすら詫びる日下部に鳥羽山は苛立ちを抑えられなかった。日下部が本気になれば、あんな連中の口を塞ぐことなど造作もないはずだ。しかし鳥羽山を咎めることもせず、病院に連れて行くと偽って桟橋に連れてくると暗くなるまで待つように命じて去っていった。おそらく予てからの計画を実行するため必要な機材を調達に行ったに違いない。その計画とは、『秋月島』の祠から仏像を盗み出し闇ルートで売りさばくことだった。
暴力団のパシリをしていた鳥羽山が日下部と知り合ったのは、抗争相手の組員を半殺しにして刑務所に入った時である。生来、気弱なくせに激昂しやすく手が早い為に刑務所内でもトラブルが絶えなかったが、他の受刑者達から怖がられ好い気になっていた鼻っ柱を日下部にへし折られたのだ。ボクシングの試合で人を殺してしまい刑務所に入った日下部は、義に厚く面倒見が良いため他の受刑者から信頼されていた。鳥羽山より半年ほど早く出所し、その時に「行くところがなかったら頼ってこい」と言われ迷わず訪ねていったのだ。これ以上、暴力団のパシリや鉄砲をさせられて怖い思いをするのは真っ平だ。だが出所したことが解れば連れ戻されてしまうだろう。日下部なら自分を守ってくれるかもしれないと思ったからだった。
力がものを言う世界で一目置かれていたらしい日下部は、組の幹部に掛け合って鳥羽山を譲り受けてくれた。もうキレたふりを装って人を脅したり、ヤバイ取引の斥候に立ったり、女を殴ったりしなくて済む。鳥羽山は日下部のためなら何でもしようと自分に誓いを立てた。死ぬことだって厭わない。今までの生き方からすれば、意味があるとさえ思えるからだった。
日下部が始めた山師まがいの古物商は、意外に楽な商売だった。山村を訪れ軒先で農作業をしている人の良さそうな年寄りに声を掛け、少し力仕事などを手伝いながら上手く取り入り家のお宝を見せてもらうのだ。そして電化製品や他の美術品、もしくはわずかな現金で手に入れ都心で高く売りさばく。若い世代が出てきた場合は、早々に切り上げるのがコツだった。今回も悪い噂が立って人気の無くなった村があると知り、商売もしくは無人の民家にちょいとお邪魔してお宝を集めるつもりで来たのだが、途中立ち寄った役場で価値ある仏像の事を知り、ついでに頂いて帰るつもりでいたのだ。
「気にいらねぇ、ぜってぇぶっ潰してやる!」
学生に殴られ無様を晒したことは、爪の垢程しかないとはいえ鳥羽山の自尊心を傷つけた。何より悔しいのは初めから勝てる気がしなかった事もあるが、どうやら日下部があの学生に一目置いているようだったからだ。もしや日下部は同じ気質をあの学生に感じて、鳥羽山を使い何かを測ろうとしているのか? 確かに底知れない強さに臆したが、何かが違った。力に気圧されたというよりも、得体の知れない気迫に身が竦んだのだ。思い返せば惨めな気持ちになり、日下部に対して恥ずかしかった。
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◆ここで鳥羽山君活躍(?)ですが……。連続アップしました、続けてお楽しみいただけたら幸いです。
アスレチックでへろへろ
2004年8月18日 ◆普段の出来事◆実家でビール飲み放題の「かざと」です(笑)
ついでに日本酒も洋酒も飲み放題ですが、流石に肝臓が心配になってきたなぁ〜。今はお盆休みで旦那が来ているからPCが好きに使えない。明日の夜に帰るので、お酒を控えて小説に戻ることにします。お休みの日の旦那は、好きな時間に起きて好きな時間に御飯食べて、好き勝手にテレビとPCを占領するからペースが乱されるのだ。
あたしや実家の家族は自営業のためか時間を決めて全員が行動していた。朝食は7時お昼御飯は12時、夕ご飯は18時半、お風呂は8時から順番。馬鹿馬鹿しいくらい時間にうるさくて、家族の夕飯に間に合わないという理由から部活をやめろと言われたことさえある。
いつも家族で食事をするのが当たり前で、それがすごく窮屈だった。だから友人の家庭が、全員バラバラに食事をすると聞いた時はびっくりした。それも夕ご飯がお握りだけとか……。今では当たり前な家族の姿かも知れないけど、やっぱり御飯はみんなで食べるのが楽しいよね。
◆みんなで御飯食べながらオリンピック
体操、綺麗だった。みんなが箸を止め、息をのんでテレビ画面に見とれてた。最近は映画とかでワイヤーアクションが流行だけど、努力と鍛錬、そして才能と可能性を磨いてきた人に本当の美しさは宿るんだなと改めて思う。金メダルに相応しいみなさんです、おめでとう!
愛ちゃんも勝って嬉しい。是非、表彰台の一番高いところに小柄な彼女が立つ姿を見たいです。
◆グリンピアは良いところ
実家から1時間足らずの所に「グリンピア津南」があります。話題の厚生年金施設ですが、赤字にはなっていないらしく、潰れません(笑)
多分、市の方で経営を引き継ぐことになるでしょう。
冬はスキー、夏はキャンプや釣り、トレッキングに利用できる良いところです。温泉は展望風呂で、山々の尾根が見渡せます。プールもボウリング場もあるし、宿泊費も手頃です。コテージやバンガローもあります。(食事はいまいちです・笑)
子供を遊ばせにいき、芝生に寝っ転がったりバトミントンしたり。ゴーカートに乗ったりアスレチックにチャレンジしたり、プールに入ったり……。死ぬほどくたびれました。
旦那はほとんど動かず、しまいには車で昼寝していました。「涼しくて気持ちいいところだね〜」だと!
おかげでヘロヘロになったというのに、帰ってきてから6人ぶんの夕飯の支度です。夜、もそもそしてましたが蹴り飛ばしてやりました(笑)
◆夏休みもあと少し
新潟は涼しいです、稲の穂も色づき始めました。アキアカネも麓におりて、そろそろ卵を産み始めます。ちっちゃなイナゴも出てきました。秋は早そうです。
来週はこの町の秋祭りです、大好きなお囃子を聴いて御神輿を追っかけます。お祭りが終わると、夏が終わってしまいます……。
ついでに日本酒も洋酒も飲み放題ですが、流石に肝臓が心配になってきたなぁ〜。今はお盆休みで旦那が来ているからPCが好きに使えない。明日の夜に帰るので、お酒を控えて小説に戻ることにします。お休みの日の旦那は、好きな時間に起きて好きな時間に御飯食べて、好き勝手にテレビとPCを占領するからペースが乱されるのだ。
あたしや実家の家族は自営業のためか時間を決めて全員が行動していた。朝食は7時お昼御飯は12時、夕ご飯は18時半、お風呂は8時から順番。馬鹿馬鹿しいくらい時間にうるさくて、家族の夕飯に間に合わないという理由から部活をやめろと言われたことさえある。
いつも家族で食事をするのが当たり前で、それがすごく窮屈だった。だから友人の家庭が、全員バラバラに食事をすると聞いた時はびっくりした。それも夕ご飯がお握りだけとか……。今では当たり前な家族の姿かも知れないけど、やっぱり御飯はみんなで食べるのが楽しいよね。
◆みんなで御飯食べながらオリンピック
体操、綺麗だった。みんなが箸を止め、息をのんでテレビ画面に見とれてた。最近は映画とかでワイヤーアクションが流行だけど、努力と鍛錬、そして才能と可能性を磨いてきた人に本当の美しさは宿るんだなと改めて思う。金メダルに相応しいみなさんです、おめでとう!
愛ちゃんも勝って嬉しい。是非、表彰台の一番高いところに小柄な彼女が立つ姿を見たいです。
◆グリンピアは良いところ
実家から1時間足らずの所に「グリンピア津南」があります。話題の厚生年金施設ですが、赤字にはなっていないらしく、潰れません(笑)
多分、市の方で経営を引き継ぐことになるでしょう。
冬はスキー、夏はキャンプや釣り、トレッキングに利用できる良いところです。温泉は展望風呂で、山々の尾根が見渡せます。プールもボウリング場もあるし、宿泊費も手頃です。コテージやバンガローもあります。(食事はいまいちです・笑)
子供を遊ばせにいき、芝生に寝っ転がったりバトミントンしたり。ゴーカートに乗ったりアスレチックにチャレンジしたり、プールに入ったり……。死ぬほどくたびれました。
旦那はほとんど動かず、しまいには車で昼寝していました。「涼しくて気持ちいいところだね〜」だと!
おかげでヘロヘロになったというのに、帰ってきてから6人ぶんの夕飯の支度です。夜、もそもそしてましたが蹴り飛ばしてやりました(笑)
◆夏休みもあと少し
新潟は涼しいです、稲の穂も色づき始めました。アキアカネも麓におりて、そろそろ卵を産み始めます。ちっちゃなイナゴも出てきました。秋は早そうです。
来週はこの町の秋祭りです、大好きなお囃子を聴いて御神輿を追っかけます。お祭りが終わると、夏が終わってしまいます……。
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【私立叢雲学園怪奇譚・第二部〔本章〕44】
2004年8月13日 【小説】私立叢雲学園怪奇譚[第43回のあらすじ]
◇轟木が語った四獣神の伝承。遼に説明されなおも訝るアキラと佐野は、『魄王丸』が姿を現したと聞いて愕然とする。それも遼と優樹が見ているというのだ。『魄王丸』の正体が四獣神の『白虎』だと言うと、その役割と過去の出来事を轟木は話し始めた。
:::::::::::::::::::::::::::::
<本文>
ドアが閉じた音で、遼は呪縛から解放された。今までの出来事が全て夢の中で起きたように感じてアキラや佐野を伺い見れば、同じように狐に撮まれたような顔で戸惑いの色を露わにしている。
「あれは……轟木だけど轟木じゃない」
全員の気持ちを代弁し、佐野が呟いた。
「轟木とは一年の時にクラスが一緒でさ、俺が教室で写真を整理してたら山間のしなびた神社の写真を見つけて場所を聞いてきたんだ。歴史学者になるのが夢で、日本中の神社仏閣や世界中の遺跡を見て歩きたいって言っていた。俺もそういった写真を撮るのが好きだったからよく話すようになって、一緒に写真部に出入りするようになったんだ……。だけど二年生の夏休みが終わってからは人が変わったようになってさ、それが好きなことを諦めて事業を継ぐ為だって知ったのは少し後になってからだった。それでも俺には解るんだ、あいつの本質は変わっちゃいないって。俺は被写体にレンズを向ける前に、頭の中でファインダーを覗く。そうすると、被写体の何を取ればいいかがイメージできるからだ。話を聞きながらファインダーを覗いた時、そこにいたのは轟木じゃなかった……」
俯いた佐野が泣いているようにも見えたが、遼には掛ける言葉が見つからない。轟木が轟木でないというならいったい何だろう? 同じ確信を抱きながら誰も答えられずにいると、小さく溜息をついてアキラが立ち上がった。
「彪留のことは後で考えるとして……秋本、おまえが邪気の正体を知っているなら教えてほしい。俺はおまえの言葉を信じる、だから隠し事はしないでくれ……頼むよ」
「……はい」
アキラの言葉が、遼の胸には痛かった。自分だけで解決しようとするあまり、大切な友人の信頼を図らずも裏切ってしまう。だが既に、事態が遼の手に余るところまで来ているのは確かだった。優樹を救うためには、助けがいる。
「邪気の正体は……美月さんです。恨みや怒り、嫉妬といった怨念があの人を取り巻き、死の影を作り出している。理由は推測ですが、郷田さんと及川さんにあると……」
「あの人は関係ない!」
怒気を孕んだ優樹の声に驚いて、遼は言葉を飲んだ。が、新たに怒りが込み上げる。
「まだ、そんなことを言うつもりなのかい? 君が暴力の衝動に取り込まれたのは、あの人が……」
「あれは俺のせいだ、美月さんは関係ない」
「優樹、君は信じてくれないのか? 僕には解るんだ、湖から感じる邪気は美月さんを取り巻く邪気と同じものだ」
「おまえに、何が解るんだよ! いったい俺の……何が……解る……!」
身を震わせ、言葉に詰まった優樹を見てようやく遼は理解した。優樹は恐れているのだ、制御できなくなった自分を。そして誰かの責任にして逃れようとする自分が許せないのだ。
「俺は……人を殺すところだったんだ。美月さんのせいじゃない……自分の中にある衝動が、いつか抑えられなくなると思っていた。俺はどこかでいつも、力を奮いたがっていたんだ。暴力の衝動を解放した時、俺は確かに喜んでいた……殴られた時も殴った時も高揚感で身体が震えたんだぜ? どうかしてるんだ、おかしいんだ、俺は……俺は……」
優樹のベッドに腰掛け、遼はその肩を抱いた。
「大丈夫だよ、優樹。君は決して力に飲み込まれたりしない」
「無理だ……もう俺には抑えきれる自信がないんだ。きっと誰かを傷つける、取り返しの付かないことになる。そして誰もいなくなるんだ……俺の傍から……」
深い、深い孤独が胸に染み込むように伝わり、優樹が自らを覆っていた壁の正体を遼はやっと知ることが出来た。衝動を抑えられなくなった自分が、見捨てられる事への恐怖。必要とされなくなる事への喪失感。壁への入り口は見つかった。
「無理なんかじゃない、君には出来る。君は、必ず君のままでいることが出来るよ」
「なんで……お前にそう言いきれるんだよ?」
遼は両手で優樹の肩を掴み、屈したままの上体を起こした。
「顔を上げるんだ優樹! 君は一人じゃない、僕が一緒に戦う。だから何があろうと君は負けない、自分を信じるんだ!」
顔を上げて、優樹は遼を見つめる。
「俺が……怖くないのか? 傍にいてくれるのか?」
「あたりまえだ」
言葉もなく、優樹は唇をかんでいた。まなじりに溢れそうになるものを堪えているのだ。優樹の涙を遼が見たのは、父親を亡くした時だけである。何かとすぐに涙する遼と違って、いったいどれだけのやりきれなさと涙を堪えてきたのだろう。もっと早く気付いてあげれば良かった。己を守ることで手一杯だった自分が、ようやく同じフィールドに立つことが出来た気がする。他人の内面にふれ、踏み込むことが怖かった。ただ待つことしかできなかった。優樹の孤独の原因は他にも奥深くある気がしたが、共に戦うために突き止めて入り口を開けてみせる。それが自分のやるべき事だと遼は思った。
「僕はもう待たないよ、優樹。覚悟は出来た、何が来ようと恐れはしない。僕は君と一緒だ」
優樹の頬を、一筋の光が伝った。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
◆遼君は強くなりましたねぇ……(笑) 主人公という者は成長していくものです。今回はちょっと優樹君が可愛かったかな?
◆原稿は着々と進んでいます、上手くすれば今月中に完結できるかも知れません。出来る限りがんばって、終わらせたいですね。
◆新潟は朝夕の風が涼しくなって参りました、もう秋の気配です。しかし、まだまだ日中の残暑は厳しいです。皆様もお体ご自愛下さいませ。
所沢に帰りたくないなぁ〜(笑)
◇轟木が語った四獣神の伝承。遼に説明されなおも訝るアキラと佐野は、『魄王丸』が姿を現したと聞いて愕然とする。それも遼と優樹が見ているというのだ。『魄王丸』の正体が四獣神の『白虎』だと言うと、その役割と過去の出来事を轟木は話し始めた。
:::::::::::::::::::::::::::::
<本文>
ドアが閉じた音で、遼は呪縛から解放された。今までの出来事が全て夢の中で起きたように感じてアキラや佐野を伺い見れば、同じように狐に撮まれたような顔で戸惑いの色を露わにしている。
「あれは……轟木だけど轟木じゃない」
全員の気持ちを代弁し、佐野が呟いた。
「轟木とは一年の時にクラスが一緒でさ、俺が教室で写真を整理してたら山間のしなびた神社の写真を見つけて場所を聞いてきたんだ。歴史学者になるのが夢で、日本中の神社仏閣や世界中の遺跡を見て歩きたいって言っていた。俺もそういった写真を撮るのが好きだったからよく話すようになって、一緒に写真部に出入りするようになったんだ……。だけど二年生の夏休みが終わってからは人が変わったようになってさ、それが好きなことを諦めて事業を継ぐ為だって知ったのは少し後になってからだった。それでも俺には解るんだ、あいつの本質は変わっちゃいないって。俺は被写体にレンズを向ける前に、頭の中でファインダーを覗く。そうすると、被写体の何を取ればいいかがイメージできるからだ。話を聞きながらファインダーを覗いた時、そこにいたのは轟木じゃなかった……」
俯いた佐野が泣いているようにも見えたが、遼には掛ける言葉が見つからない。轟木が轟木でないというならいったい何だろう? 同じ確信を抱きながら誰も答えられずにいると、小さく溜息をついてアキラが立ち上がった。
「彪留のことは後で考えるとして……秋本、おまえが邪気の正体を知っているなら教えてほしい。俺はおまえの言葉を信じる、だから隠し事はしないでくれ……頼むよ」
「……はい」
アキラの言葉が、遼の胸には痛かった。自分だけで解決しようとするあまり、大切な友人の信頼を図らずも裏切ってしまう。だが既に、事態が遼の手に余るところまで来ているのは確かだった。優樹を救うためには、助けがいる。
「邪気の正体は……美月さんです。恨みや怒り、嫉妬といった怨念があの人を取り巻き、死の影を作り出している。理由は推測ですが、郷田さんと及川さんにあると……」
「あの人は関係ない!」
怒気を孕んだ優樹の声に驚いて、遼は言葉を飲んだ。が、新たに怒りが込み上げる。
「まだ、そんなことを言うつもりなのかい? 君が暴力の衝動に取り込まれたのは、あの人が……」
「あれは俺のせいだ、美月さんは関係ない」
「優樹、君は信じてくれないのか? 僕には解るんだ、湖から感じる邪気は美月さんを取り巻く邪気と同じものだ」
「おまえに、何が解るんだよ! いったい俺の……何が……解る……!」
身を震わせ、言葉に詰まった優樹を見てようやく遼は理解した。優樹は恐れているのだ、制御できなくなった自分を。そして誰かの責任にして逃れようとする自分が許せないのだ。
「俺は……人を殺すところだったんだ。美月さんのせいじゃない……自分の中にある衝動が、いつか抑えられなくなると思っていた。俺はどこかでいつも、力を奮いたがっていたんだ。暴力の衝動を解放した時、俺は確かに喜んでいた……殴られた時も殴った時も高揚感で身体が震えたんだぜ? どうかしてるんだ、おかしいんだ、俺は……俺は……」
優樹のベッドに腰掛け、遼はその肩を抱いた。
「大丈夫だよ、優樹。君は決して力に飲み込まれたりしない」
「無理だ……もう俺には抑えきれる自信がないんだ。きっと誰かを傷つける、取り返しの付かないことになる。そして誰もいなくなるんだ……俺の傍から……」
深い、深い孤独が胸に染み込むように伝わり、優樹が自らを覆っていた壁の正体を遼はやっと知ることが出来た。衝動を抑えられなくなった自分が、見捨てられる事への恐怖。必要とされなくなる事への喪失感。壁への入り口は見つかった。
「無理なんかじゃない、君には出来る。君は、必ず君のままでいることが出来るよ」
「なんで……お前にそう言いきれるんだよ?」
遼は両手で優樹の肩を掴み、屈したままの上体を起こした。
「顔を上げるんだ優樹! 君は一人じゃない、僕が一緒に戦う。だから何があろうと君は負けない、自分を信じるんだ!」
顔を上げて、優樹は遼を見つめる。
「俺が……怖くないのか? 傍にいてくれるのか?」
「あたりまえだ」
言葉もなく、優樹は唇をかんでいた。まなじりに溢れそうになるものを堪えているのだ。優樹の涙を遼が見たのは、父親を亡くした時だけである。何かとすぐに涙する遼と違って、いったいどれだけのやりきれなさと涙を堪えてきたのだろう。もっと早く気付いてあげれば良かった。己を守ることで手一杯だった自分が、ようやく同じフィールドに立つことが出来た気がする。他人の内面にふれ、踏み込むことが怖かった。ただ待つことしかできなかった。優樹の孤独の原因は他にも奥深くある気がしたが、共に戦うために突き止めて入り口を開けてみせる。それが自分のやるべき事だと遼は思った。
「僕はもう待たないよ、優樹。覚悟は出来た、何が来ようと恐れはしない。僕は君と一緒だ」
優樹の頬を、一筋の光が伝った。
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◆遼君は強くなりましたねぇ……(笑) 主人公という者は成長していくものです。今回はちょっと優樹君が可愛かったかな?
◆原稿は着々と進んでいます、上手くすれば今月中に完結できるかも知れません。出来る限りがんばって、終わらせたいですね。
◆新潟は朝夕の風が涼しくなって参りました、もう秋の気配です。しかし、まだまだ日中の残暑は厳しいです。皆様もお体ご自愛下さいませ。
所沢に帰りたくないなぁ〜(笑)
「龍ヶ窪」に行ってきた
2004年8月12日 ◆普段の出来事◆あ〜やっと直ったわ(笑
◆またしても突然!
今朝になって「龍ヶ窪」と「ひまわり迷路」に行く事が決定。両方とも車で30分から40分の津南町にあります。
「龍ヶ窪」は「日本の名水100選」に選ばれた湧き水が出る場所です。今書いている「叢雲」の舞台が山間の湖なので、イメージを膨らませるため是非一度訪れたいと思っていました。近いから何時でも行けるんですが、何と言いますか、近すぎるからかえって行かない所ってありますよね(笑)
「龍ヶ窪」は思った通りの神秘的な場所……と言いたいところですが、知人や友人、親父の実家近くの村から少しはずれた脇道に入ったところです。特にめずらしい景色じゃありません。悲しいかな山育ち(苦笑)
それでもブナ林の間から見えた美しい水面は、シンと胸に沁みました。湧き水は長く手を浸けていると痺れてくるほど冷たく、その温度差からオーガンジーのような霧が流れています。風に吹かれて様々に姿を変えたり、なめるように水面を覆ったり、糸引くように立ち上ったり……。水が清すぎて、魚は居ません。水路まで下ったところで小さなイワナが横切りました。
すばらしい! やはり来て良かった! こんな環境が近くにある事に感謝して小説に生かせるといいのですが、上手に伝えられるかな?
妹がデジカメで写真をたくさん撮ってくれました。「叢雲」二部が完結したら、サイトの方に写真と一緒にアップしますね。
しかし、あたしが思いつかなかったのに気を利かせてくれた妹に感謝です(笑)彼女が居るから書き続けていられるんだなぁ、あたし。
「ひまわり迷路」は、迷路のある畑の「ひまわり」が残念ながら既に終わっていましたが、一面に咲くひまわり畑は見る事が出来ました。(そういえば「ひまわり」という映画がありましたねぇ……)
とっても綺麗で、ちょっと感動です。やはりお約束で、みんな同じ方向を向いていたのが笑えましたけど。
近くのおばちゃんやおじちゃんが露店を出していたので、朝取り野菜をたくさん買って帰りました。トウモロコシ、おいしかった〜!
お昼は人気があるという蕎麦屋さんで食べたけど、やはり十日町のお蕎麦が美味しいな。あたしの町は蕎麦でも有名で、とっても美味しい。我が家の子供達は二人とも、蕎麦を食べて箸の持ち方を覚えました(笑)
それにしても今年はやけに気前よく奢ってくれる父です。計画していた北海道旅行がお流れになり懐に余裕があるのは確かですが、なによりも最近出不精で生気のない母を連れ出す目的があるようです。チビ達が一緒だと、母も出かけますから。
家から一歩も出ずに小言が増え、物忘れが多くなった母。今日は楽しそうに、小学校時代の想い出まで披露してくれました。
本当は、ずっとこの町にいてあげたいのだけど出来なくてごめんね。今日はたくさんお喋りして、楽しかったよ。
帰って来るなり大雨になった。
あらあら、「龍ヶ窪」から龍神様が一緒にいらしたのかしら? 空に向けて柏手を打ち、「16時の電車で妹が東京に帰るから、雨を上がらせて下さい」と頼んでみた。
すると驚いた事に16時丁度、雨が上がった。
嘘のような本当のお話(?_?)
◆またしても突然!
今朝になって「龍ヶ窪」と「ひまわり迷路」に行く事が決定。両方とも車で30分から40分の津南町にあります。
「龍ヶ窪」は「日本の名水100選」に選ばれた湧き水が出る場所です。今書いている「叢雲」の舞台が山間の湖なので、イメージを膨らませるため是非一度訪れたいと思っていました。近いから何時でも行けるんですが、何と言いますか、近すぎるからかえって行かない所ってありますよね(笑)
「龍ヶ窪」は思った通りの神秘的な場所……と言いたいところですが、知人や友人、親父の実家近くの村から少しはずれた脇道に入ったところです。特にめずらしい景色じゃありません。悲しいかな山育ち(苦笑)
それでもブナ林の間から見えた美しい水面は、シンと胸に沁みました。湧き水は長く手を浸けていると痺れてくるほど冷たく、その温度差からオーガンジーのような霧が流れています。風に吹かれて様々に姿を変えたり、なめるように水面を覆ったり、糸引くように立ち上ったり……。水が清すぎて、魚は居ません。水路まで下ったところで小さなイワナが横切りました。
すばらしい! やはり来て良かった! こんな環境が近くにある事に感謝して小説に生かせるといいのですが、上手に伝えられるかな?
妹がデジカメで写真をたくさん撮ってくれました。「叢雲」二部が完結したら、サイトの方に写真と一緒にアップしますね。
しかし、あたしが思いつかなかったのに気を利かせてくれた妹に感謝です(笑)彼女が居るから書き続けていられるんだなぁ、あたし。
「ひまわり迷路」は、迷路のある畑の「ひまわり」が残念ながら既に終わっていましたが、一面に咲くひまわり畑は見る事が出来ました。(そういえば「ひまわり」という映画がありましたねぇ……)
とっても綺麗で、ちょっと感動です。やはりお約束で、みんな同じ方向を向いていたのが笑えましたけど。
近くのおばちゃんやおじちゃんが露店を出していたので、朝取り野菜をたくさん買って帰りました。トウモロコシ、おいしかった〜!
お昼は人気があるという蕎麦屋さんで食べたけど、やはり十日町のお蕎麦が美味しいな。あたしの町は蕎麦でも有名で、とっても美味しい。我が家の子供達は二人とも、蕎麦を食べて箸の持ち方を覚えました(笑)
それにしても今年はやけに気前よく奢ってくれる父です。計画していた北海道旅行がお流れになり懐に余裕があるのは確かですが、なによりも最近出不精で生気のない母を連れ出す目的があるようです。チビ達が一緒だと、母も出かけますから。
家から一歩も出ずに小言が増え、物忘れが多くなった母。今日は楽しそうに、小学校時代の想い出まで披露してくれました。
本当は、ずっとこの町にいてあげたいのだけど出来なくてごめんね。今日はたくさんお喋りして、楽しかったよ。
帰って来るなり大雨になった。
あらあら、「龍ヶ窪」から龍神様が一緒にいらしたのかしら? 空に向けて柏手を打ち、「16時の電車で妹が東京に帰るから、雨を上がらせて下さい」と頼んでみた。
すると驚いた事に16時丁度、雨が上がった。
嘘のような本当のお話(?_?)
◆1日2回は繋いでるよ〜
定額制なので、オーバーしたら親父に怒られっかなぁ〜?(笑)
でもみんなの日記のチェックは外せないのだ!田舎もブロードバンドにすればいいのになぁ……。
◆サッカー
勝ちましたねぇ〜!いや、本当に嬉しいです。
いろいろな障害がありましたが、チームの皆さんの精神力に脱帽です。困難は力に変えられると証明してくれたようで、勇気を貰えた気がします。対戦国のファンも、その辺を汲み取ってくれるといいですね。
過去の遺物は、既に意味を持っては居ないでしょう。自由に情報を得られながらも根底で縛られているジレンマが、嫉妬や羨望を生み出したのかも知れない。
声を上げるべき相手が違うと、彼らはきっと気付いている。それだけの団結力やエネルギーがあるなら、本当に変えるべきなのが何か解るなら、向かう方向を間違えてはいけない。
そんな風に思うんだけどね……。
◆図書館
市立図書館に、子供の本を借りに行った。
田舎の図書館にしては設備が整い蔵書も多い、なかなかのもの。10数台ある光通信のPCは自由に借りられるし、子供が好きに遊べるマックも6台置いてある。喫茶談話コーナーではお弁当まで売ってるし、冷暖房完備。1日いても飽きません。
子供が興味を持ちそうな本を探していて気が付いた。おや? あれもこれも読んだことがある。どのタイトルを目にしても、ちゃんと内容を覚えている。あたし、そんなに読書家だったっけ?(笑)
そういえば、一番本を読んでいたのは小学生の時だった。ディケンズもポーも、スタンダールもバルザックもブロンテも、クリスティもクイーンもルブランもドイルもほとんどジュブナイルで読んでしまって、中学高校はSFばかり読んでいた。まずいな、ちゃんと大人向けで読み直さなくちゃ……(大汗)
だから文章力が、お子様向きなのかも知れないや、しょんぼり。
今回「ハウルの動く城」の原作を借りてきた。
苦手な分野だけど、チャレンジ!
◆花火大会
町内の青年会が子供のために毎年恒例の花火大会を催してくれました。いいですねぇ、ほのぼの和やかで。
開催場所は小学校のグラウンド。子供達に花火を配り、落下傘を打ち上げて拾った子にお菓子を配る。(実際は、分け隔て無くみんなに配っていました・笑)
知らない人が親しげに話しかけてきて、「何処の誰彼さんの娘さんかね?いつの間にこんなに大きなお子さんの親御さんになったね」なんて言われると少し気恥ずかしかったり。なんだか田舎の時間はゆっくり流れているような気がしたよ。
切なくて懐かしい夜だった。
◆出てこい出てこい池の鯉
庭には結構立派な池があります。先日親父が池掃除をしていたら、いつの間に生まれたのやら稚魚が数匹。チビ達が喜んで騒いだから、下水に流されずに一命を取り留めました。下水に流しても、信濃川直結だから生き残るとは思いますが(笑)
子供達の前で、小さな命を粗末にせずちゃんと助けてくれた父に感謝。多分あたしが助けてやってと言っても、川に流してしまっただろうからです。
こんなところで、親父の子育てに対する姿勢を確認できました。不思議なもんです(苦笑)
定額制なので、オーバーしたら親父に怒られっかなぁ〜?(笑)
でもみんなの日記のチェックは外せないのだ!田舎もブロードバンドにすればいいのになぁ……。
◆サッカー
勝ちましたねぇ〜!いや、本当に嬉しいです。
いろいろな障害がありましたが、チームの皆さんの精神力に脱帽です。困難は力に変えられると証明してくれたようで、勇気を貰えた気がします。対戦国のファンも、その辺を汲み取ってくれるといいですね。
過去の遺物は、既に意味を持っては居ないでしょう。自由に情報を得られながらも根底で縛られているジレンマが、嫉妬や羨望を生み出したのかも知れない。
声を上げるべき相手が違うと、彼らはきっと気付いている。それだけの団結力やエネルギーがあるなら、本当に変えるべきなのが何か解るなら、向かう方向を間違えてはいけない。
そんな風に思うんだけどね……。
◆図書館
市立図書館に、子供の本を借りに行った。
田舎の図書館にしては設備が整い蔵書も多い、なかなかのもの。10数台ある光通信のPCは自由に借りられるし、子供が好きに遊べるマックも6台置いてある。喫茶談話コーナーではお弁当まで売ってるし、冷暖房完備。1日いても飽きません。
子供が興味を持ちそうな本を探していて気が付いた。おや? あれもこれも読んだことがある。どのタイトルを目にしても、ちゃんと内容を覚えている。あたし、そんなに読書家だったっけ?(笑)
そういえば、一番本を読んでいたのは小学生の時だった。ディケンズもポーも、スタンダールもバルザックもブロンテも、クリスティもクイーンもルブランもドイルもほとんどジュブナイルで読んでしまって、中学高校はSFばかり読んでいた。まずいな、ちゃんと大人向けで読み直さなくちゃ……(大汗)
だから文章力が、お子様向きなのかも知れないや、しょんぼり。
今回「ハウルの動く城」の原作を借りてきた。
苦手な分野だけど、チャレンジ!
◆花火大会
町内の青年会が子供のために毎年恒例の花火大会を催してくれました。いいですねぇ、ほのぼの和やかで。
開催場所は小学校のグラウンド。子供達に花火を配り、落下傘を打ち上げて拾った子にお菓子を配る。(実際は、分け隔て無くみんなに配っていました・笑)
知らない人が親しげに話しかけてきて、「何処の誰彼さんの娘さんかね?いつの間にこんなに大きなお子さんの親御さんになったね」なんて言われると少し気恥ずかしかったり。なんだか田舎の時間はゆっくり流れているような気がしたよ。
切なくて懐かしい夜だった。
◆出てこい出てこい池の鯉
庭には結構立派な池があります。先日親父が池掃除をしていたら、いつの間に生まれたのやら稚魚が数匹。チビ達が喜んで騒いだから、下水に流されずに一命を取り留めました。下水に流しても、信濃川直結だから生き残るとは思いますが(笑)
子供達の前で、小さな命を粗末にせずちゃんと助けてくれた父に感謝。多分あたしが助けてやってと言っても、川に流してしまっただろうからです。
こんなところで、親父の子育てに対する姿勢を確認できました。不思議なもんです(苦笑)
【私立叢雲学園怪奇譚・第二部〔本章〕43】
2004年8月7日 【小説】私立叢雲学園怪奇譚【私立叢雲学園怪奇譚・第二部〔本章〕43】
[第42回のあらすじ]
◇轟木の口から語られた話は、遼やアキラに混乱と戸惑いを与えた。理屈で割り切れない事象が我が身に降りかかってきたとは信じられず、アキラが轟木に詰め寄る。だが言葉を継いだ轟木は、ある伝承を語り始めた。
::::::::::::::::::::::::::::::::
<本文>
眉をひそめ顔を見合わせたアキラと佐野のために、遼が説明を買って出た。
「風水方位学では、天上東西南北の四方位にそれぞれ守り神があるとされていて、それらの名称を青龍・白虎・玄武・朱雀と言います。もとは中国から伝来し、姿の由来は星座の形と結びついたものらしいのですが、中国でも日本でも多くの絵や名称が残っています。まず東方の守り神が青龍、出世と成功を意味するもので青い鱗を持つ龍の姿をしているとされ、その性は水に生じ木に遊び自然を司る聖獣。次に西方の守り神が白虎、子孫繁栄と文化の発展を意味するもので純白の猛虎を模した姿で知られ、その性は土に生じ金に遊ぶとされる聖獣。そして南方の守り神が朱雀、美と芸術、名誉と招福を意味するもので頭に冠をいただき美しい炎の翼を持つ霊鳥のすがたとされ、その性は木に生じ火に遊ぶと言われる聖獣。最後が北方の守り神玄武、長寿と再生を意味し蛇と亀が絡み合った姿でその性は金に生じ水に遊ぶとされる聖獣。属性は四神の相性にも関係しているようです。四季に準じて称されることもあり、その場合は青龍が春、白虎は秋、朱雀は夏、玄武は冬。僕が知っていることはこれだけですが……」
話し終えた遼が轟木を伺い見ると、十分だというように頷いて轟木は優樹に目を向けた。
「篠宮優樹と秋本遼は、既に『魄王丸』に出会っているはずだ」
意想外の状況に苛立ちを隠せず、アキラが再び腰を浮かせた。
「なん……だと? さっきから黙って聞いてれば四獣神だの時間が無かっただの……挙げ句、こいつ等が『魄王丸』に出会っているって? 本当なのか、秋本?」
轟木には全てを見透かされている。遼は覚悟を決め、アキラの質問に平静な表情で頷いた。混乱から立ち直り切れていないのか、優樹の反応はない。
「あのなぁ……」
大きく溜息をついたアキラの肩に、佐野が慰めるように手を置いた。
「別におまえが蚊帳の外に置かれてた訳じゃないと思うぜ、須刈。秋本だって、そんな突拍子もないこと誰彼無く言えるわけないだろ? まあ落ち込むなって! 轟木の話はワケわかんないけど……多分、俺たちが納得できるように説明しようとしてるんだから信じて最後まで聞いてやろうぜ」
「やれやれ、おまえに慰められるようじゃ俺もヤキが回ったなぁ……」
「だいたい須刈は秋本がらみになると……」
「あー、うるさい! もういいよ、佐野」
佐野を追い払うかのように手をひらひらさせて、アキラは体裁悪そうな顔になる。
「それで? 秋本が見た『魄王丸』ってヤツはどんな姿をしていたんだ?」
張りつめた空気が少し緩和され、遼は落ち着きを取り戻すと記憶を巡らせた。
「轟木先輩の言葉を借りるなら、『魄王丸』は『白虎』と称するに相応しい姿をしていました。全身は銀白色の毛皮に覆われ、サーベルのような牙を持ち、双眼は赤みを帯びた焔色に輝いていた。頚から背中にかけて黄金の鬣をなびかせ、神々しいほどに美しい獣でした……」
「然り、『魄王丸』は紛れもなく『白虎』なのだからな」
満足そうな笑みを浮かべた轟木に、アキラが静かに問い質した。
「『魄王丸』が西方を守る守護神『白虎』なら、なぜ『蜻蛉鬼』と戦って勝てなかったんだ? 轟木と秋本の話では、湖の底に封じられた妖怪は再び悪さを仕掛けているようだが、今度は俺たちを助けてくれるつもりなのかねぇ……」
「それは出来ない相談だ……四獣神はおよそ百年から二百年の周期で、宿縁を持つ依代を介し順に現世に蘇る。そして、その時代の災厄を見守り時に民の手助けをしているのだが、あいにく現世は『白虎』の時代にあらず……依代なき時代に存在は許されず、すなわち手を貸すことは出来ないのだ。『蜻蛉鬼』と戦った時、京の戦乱を収めるため『白虎』は力尽き掛けていた。尚かつ依代たる者を失い、守りを替わる時を待っていたのだ。しかし、一人の女の命を賭けた願いが『白虎』を……『魄王丸』を動かした」
「園部の姫君……美那様のことですね」
頭のどこかで、その時代を生きてきたかのように語る轟木を疑問に思いながらも、遼の思考は霞がかかったように停止し答えを求めようとはしなかった。思慮深く穏やかな普段の表情は変わらないが、その言葉にはいつにまして逆らえないのだ。
「美那の願いを聞き届け『魄王丸』は最後の力を貸したが、無念にも『蜻蛉鬼』を滅するに至らなかった。どうにか湖の底に封印したが……永き時を抑えるには、霊力の強い法師に頼んで念を込めた像を祀るしかなかった」
「『魄王丸』に時間と力が不足していた理由はわかったけど……『秋月島』の祠には、ちゃんと仏像が祀ってあるじゃないか」
首を傾げた佐野に、遼が答える。
「管理を任されていた神社の宮司さんが亡くなって、盗難防止のため暫く村役場に置かれていたそうです」
「恐らくそれも必然に成されたのだ。宮司の死、仏像による結界の消失……そして『蜻蛉鬼』は、力の源たる怨念を得て甦ろうとしている。人肉を喰らい、力を蓄え、やがてその姿を現すだろう」
眉根を寄せ、苦渋の表情で轟木が目を向けた窓の外は、どんよりとした暗い色の雲が重いカーテンのように垂れ込めている。そよとも吹かない風に木々は沈黙し、小鳥のさえずりさえ聞こえてはこなかった。重苦しい空気に止められてしまった時間を破り、口を開いたのは優樹だった。
「そいつは何をしようとしている? 怨念の源ってのは、いったい何だ?」
途端、張りつめた空気が一気に部屋を満たした。肌が粟立つほどの、ぴりぴりとした緊張感が遼を襲う。驚いて優樹に目を向けると、またあの青白い焔に身体が包まれているのが解った。だが一瞬のうちにその焔は弾かれ、空気は元に戻る。その時、遼には確かに見えた。青白い焔を打ち砕いた、紅みがかった黄金色の光を。
「私には言えない……ある意味、責は私にもあるからな。秋本遼に聞くがいい」
そう言ってドアに向かった轟木を、誰も止めることは出来なかった。
::::::::::::::::::::::::::::::::
◇伏線を繋げるのに一苦労です。だいたいフォロー出来ていると思うのですが、いかがなものでしょう?(苦笑
◇現在実家で飯炊きおばさん(笑)をしながら書いています。広い家なので(マンションよりは)日中も子供から離れて執筆できますが、Dial-upは辛いですね。小説の更新は週一回しか出来そうにありませんが、その分書き進めていきたいと思います。
[第42回のあらすじ]
◇轟木の口から語られた話は、遼やアキラに混乱と戸惑いを与えた。理屈で割り切れない事象が我が身に降りかかってきたとは信じられず、アキラが轟木に詰め寄る。だが言葉を継いだ轟木は、ある伝承を語り始めた。
::::::::::::::::::::::::::::::::
<本文>
眉をひそめ顔を見合わせたアキラと佐野のために、遼が説明を買って出た。
「風水方位学では、天上東西南北の四方位にそれぞれ守り神があるとされていて、それらの名称を青龍・白虎・玄武・朱雀と言います。もとは中国から伝来し、姿の由来は星座の形と結びついたものらしいのですが、中国でも日本でも多くの絵や名称が残っています。まず東方の守り神が青龍、出世と成功を意味するもので青い鱗を持つ龍の姿をしているとされ、その性は水に生じ木に遊び自然を司る聖獣。次に西方の守り神が白虎、子孫繁栄と文化の発展を意味するもので純白の猛虎を模した姿で知られ、その性は土に生じ金に遊ぶとされる聖獣。そして南方の守り神が朱雀、美と芸術、名誉と招福を意味するもので頭に冠をいただき美しい炎の翼を持つ霊鳥のすがたとされ、その性は木に生じ火に遊ぶと言われる聖獣。最後が北方の守り神玄武、長寿と再生を意味し蛇と亀が絡み合った姿でその性は金に生じ水に遊ぶとされる聖獣。属性は四神の相性にも関係しているようです。四季に準じて称されることもあり、その場合は青龍が春、白虎は秋、朱雀は夏、玄武は冬。僕が知っていることはこれだけですが……」
話し終えた遼が轟木を伺い見ると、十分だというように頷いて轟木は優樹に目を向けた。
「篠宮優樹と秋本遼は、既に『魄王丸』に出会っているはずだ」
意想外の状況に苛立ちを隠せず、アキラが再び腰を浮かせた。
「なん……だと? さっきから黙って聞いてれば四獣神だの時間が無かっただの……挙げ句、こいつ等が『魄王丸』に出会っているって? 本当なのか、秋本?」
轟木には全てを見透かされている。遼は覚悟を決め、アキラの質問に平静な表情で頷いた。混乱から立ち直り切れていないのか、優樹の反応はない。
「あのなぁ……」
大きく溜息をついたアキラの肩に、佐野が慰めるように手を置いた。
「別におまえが蚊帳の外に置かれてた訳じゃないと思うぜ、須刈。秋本だって、そんな突拍子もないこと誰彼無く言えるわけないだろ? まあ落ち込むなって! 轟木の話はワケわかんないけど……多分、俺たちが納得できるように説明しようとしてるんだから信じて最後まで聞いてやろうぜ」
「やれやれ、おまえに慰められるようじゃ俺もヤキが回ったなぁ……」
「だいたい須刈は秋本がらみになると……」
「あー、うるさい! もういいよ、佐野」
佐野を追い払うかのように手をひらひらさせて、アキラは体裁悪そうな顔になる。
「それで? 秋本が見た『魄王丸』ってヤツはどんな姿をしていたんだ?」
張りつめた空気が少し緩和され、遼は落ち着きを取り戻すと記憶を巡らせた。
「轟木先輩の言葉を借りるなら、『魄王丸』は『白虎』と称するに相応しい姿をしていました。全身は銀白色の毛皮に覆われ、サーベルのような牙を持ち、双眼は赤みを帯びた焔色に輝いていた。頚から背中にかけて黄金の鬣をなびかせ、神々しいほどに美しい獣でした……」
「然り、『魄王丸』は紛れもなく『白虎』なのだからな」
満足そうな笑みを浮かべた轟木に、アキラが静かに問い質した。
「『魄王丸』が西方を守る守護神『白虎』なら、なぜ『蜻蛉鬼』と戦って勝てなかったんだ? 轟木と秋本の話では、湖の底に封じられた妖怪は再び悪さを仕掛けているようだが、今度は俺たちを助けてくれるつもりなのかねぇ……」
「それは出来ない相談だ……四獣神はおよそ百年から二百年の周期で、宿縁を持つ依代を介し順に現世に蘇る。そして、その時代の災厄を見守り時に民の手助けをしているのだが、あいにく現世は『白虎』の時代にあらず……依代なき時代に存在は許されず、すなわち手を貸すことは出来ないのだ。『蜻蛉鬼』と戦った時、京の戦乱を収めるため『白虎』は力尽き掛けていた。尚かつ依代たる者を失い、守りを替わる時を待っていたのだ。しかし、一人の女の命を賭けた願いが『白虎』を……『魄王丸』を動かした」
「園部の姫君……美那様のことですね」
頭のどこかで、その時代を生きてきたかのように語る轟木を疑問に思いながらも、遼の思考は霞がかかったように停止し答えを求めようとはしなかった。思慮深く穏やかな普段の表情は変わらないが、その言葉にはいつにまして逆らえないのだ。
「美那の願いを聞き届け『魄王丸』は最後の力を貸したが、無念にも『蜻蛉鬼』を滅するに至らなかった。どうにか湖の底に封印したが……永き時を抑えるには、霊力の強い法師に頼んで念を込めた像を祀るしかなかった」
「『魄王丸』に時間と力が不足していた理由はわかったけど……『秋月島』の祠には、ちゃんと仏像が祀ってあるじゃないか」
首を傾げた佐野に、遼が答える。
「管理を任されていた神社の宮司さんが亡くなって、盗難防止のため暫く村役場に置かれていたそうです」
「恐らくそれも必然に成されたのだ。宮司の死、仏像による結界の消失……そして『蜻蛉鬼』は、力の源たる怨念を得て甦ろうとしている。人肉を喰らい、力を蓄え、やがてその姿を現すだろう」
眉根を寄せ、苦渋の表情で轟木が目を向けた窓の外は、どんよりとした暗い色の雲が重いカーテンのように垂れ込めている。そよとも吹かない風に木々は沈黙し、小鳥のさえずりさえ聞こえてはこなかった。重苦しい空気に止められてしまった時間を破り、口を開いたのは優樹だった。
「そいつは何をしようとしている? 怨念の源ってのは、いったい何だ?」
途端、張りつめた空気が一気に部屋を満たした。肌が粟立つほどの、ぴりぴりとした緊張感が遼を襲う。驚いて優樹に目を向けると、またあの青白い焔に身体が包まれているのが解った。だが一瞬のうちにその焔は弾かれ、空気は元に戻る。その時、遼には確かに見えた。青白い焔を打ち砕いた、紅みがかった黄金色の光を。
「私には言えない……ある意味、責は私にもあるからな。秋本遼に聞くがいい」
そう言ってドアに向かった轟木を、誰も止めることは出来なかった。
::::::::::::::::::::::::::::::::
◇伏線を繋げるのに一苦労です。だいたいフォロー出来ていると思うのですが、いかがなものでしょう?(苦笑
◇現在実家で飯炊きおばさん(笑)をしながら書いています。広い家なので(マンションよりは)日中も子供から離れて執筆できますが、Dial-upは辛いですね。小説の更新は週一回しか出来そうにありませんが、その分書き進めていきたいと思います。
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◆今朝、父が突然「今日は仕事が暇だからミオンに行くぞ」と言いました。
あたしの実家は、新潟県十日町市にあります。温泉など至る所にありますし、柏崎の海までは車で一時間もかからない。信濃川は美しく、夏の山々の緑は目に眩しく、田園を吹き渡る風は良い香りで涼しい。尾根の向こうには、まだ雪渓を残す山が碧く横たわっています。
だからといってリゾートに遊びに来たように毎日遊んでいるわけではなく、普通に日々の生活をしているわけですが、思いついて温泉に行けるのはやはり嬉しい環境です。
「ミオン中里」は、車で30分ほど行った中里町にある温泉スパです。
温水プール施設と温泉、休憩所、レストラン、宿泊施設を備えていますが、いつもそれほど込んでいないし、そこの温泉はすごくいいお湯なんです。露天風呂なんか最高で、あの湯の中で見る青空や雪景色があたしは大好きなんです。
お昼ご飯を食べて(6人ぶんのナポリタンスパゲッティを、大鍋で作った!)13時30分くらいに家を出ました。「ミオン」に到着したのは14時10分頃。個室が開いていたので借り、直ぐに着替えてプールへ。チビ達は大はしゃぎです。
あたしもチビ達につきあうために仕方なく(?)買った水着を着てプールに行きました(ペイズリー柄でチャイナドレスデザイン、パレオ付き!かなり可愛いから気に入りました(~o~) それに半額ゲットだし・笑)
一時間ほどチビにクロールを手ほどきしながら流れるプールをぐるぐる歩き、そのあと父に見ててくれるように頼んで競泳用25メートルプールでクロールと平泳ぎ5往復。
そのままお風呂に直行し、露天風呂で「じょんのび」して(ゆったり、のんびりという意味の方言です・笑)部屋に帰って冷たいビール!!さて、後はテレビでも見てごろごろと……。
ええっ!まだプールに行くの?とほほほほ……。
再びチビ達とプールに。ちょっとだけ飲んでいたので、今度は泳ぎませんでしたが(笑
もう一度お湯につかり、夕ご飯を食べて帰りました。「ミオン」はご飯もおいしいんだよ。八海山ビールもたくさん飲んだし。
◆不思議な感じがするんだ
あたしは家族が嫌いだった。
過干渉で我が儘な父親。感情的で厳しいくせに父に逆らえず、小言ばかり言ってる母親。その両親に内面で反抗しながら、表向きでいい子を演じている妹。反抗して両親が学校に呼び出されるような事をしたり、喧嘩して相手の親が怒鳴り込んだりしていた自分。
こんな風に穏やかに、みんなで温泉に行く日が来るなんて思わなかったな。
家族でも、人間としての接し方を試行錯誤してるんだと思う。必要以上に過干渉になったり、期待したり。親として立派に見られたいが為に厳しくなったり。
誰だって親になるのは初めてだから、気負って、がんばって、そうやってあたしも育てられたんだと今なら思える。子供の時は、ちっともわかんなかったな。嫌われてるとさえ思っていた。反抗しながらも期待に添わなきゃいけないとおもったし、そうしてきた自分が嫌いだった。
そう思いながらもあたしは、あたしらしい生き方をしてきたと思ってる。だからきっと、今日という日があるんだと信じられるんだよ。
あたしの実家は、新潟県十日町市にあります。温泉など至る所にありますし、柏崎の海までは車で一時間もかからない。信濃川は美しく、夏の山々の緑は目に眩しく、田園を吹き渡る風は良い香りで涼しい。尾根の向こうには、まだ雪渓を残す山が碧く横たわっています。
だからといってリゾートに遊びに来たように毎日遊んでいるわけではなく、普通に日々の生活をしているわけですが、思いついて温泉に行けるのはやはり嬉しい環境です。
「ミオン中里」は、車で30分ほど行った中里町にある温泉スパです。
温水プール施設と温泉、休憩所、レストラン、宿泊施設を備えていますが、いつもそれほど込んでいないし、そこの温泉はすごくいいお湯なんです。露天風呂なんか最高で、あの湯の中で見る青空や雪景色があたしは大好きなんです。
お昼ご飯を食べて(6人ぶんのナポリタンスパゲッティを、大鍋で作った!)13時30分くらいに家を出ました。「ミオン」に到着したのは14時10分頃。個室が開いていたので借り、直ぐに着替えてプールへ。チビ達は大はしゃぎです。
あたしもチビ達につきあうために仕方なく(?)買った水着を着てプールに行きました(ペイズリー柄でチャイナドレスデザイン、パレオ付き!かなり可愛いから気に入りました(~o~) それに半額ゲットだし・笑)
一時間ほどチビにクロールを手ほどきしながら流れるプールをぐるぐる歩き、そのあと父に見ててくれるように頼んで競泳用25メートルプールでクロールと平泳ぎ5往復。
そのままお風呂に直行し、露天風呂で「じょんのび」して(ゆったり、のんびりという意味の方言です・笑)部屋に帰って冷たいビール!!さて、後はテレビでも見てごろごろと……。
ええっ!まだプールに行くの?とほほほほ……。
再びチビ達とプールに。ちょっとだけ飲んでいたので、今度は泳ぎませんでしたが(笑
もう一度お湯につかり、夕ご飯を食べて帰りました。「ミオン」はご飯もおいしいんだよ。八海山ビールもたくさん飲んだし。
◆不思議な感じがするんだ
あたしは家族が嫌いだった。
過干渉で我が儘な父親。感情的で厳しいくせに父に逆らえず、小言ばかり言ってる母親。その両親に内面で反抗しながら、表向きでいい子を演じている妹。反抗して両親が学校に呼び出されるような事をしたり、喧嘩して相手の親が怒鳴り込んだりしていた自分。
こんな風に穏やかに、みんなで温泉に行く日が来るなんて思わなかったな。
家族でも、人間としての接し方を試行錯誤してるんだと思う。必要以上に過干渉になったり、期待したり。親として立派に見られたいが為に厳しくなったり。
誰だって親になるのは初めてだから、気負って、がんばって、そうやってあたしも育てられたんだと今なら思える。子供の時は、ちっともわかんなかったな。嫌われてるとさえ思っていた。反抗しながらも期待に添わなきゃいけないとおもったし、そうしてきた自分が嫌いだった。
そう思いながらもあたしは、あたしらしい生き方をしてきたと思ってる。だからきっと、今日という日があるんだと信じられるんだよ。
ようやく時間が作れた
2004年8月2日 ◆普段の出来事◆お久しぶりになりましたが
お客様が来たり、出かける用事が続いたり、旦那が早帰りだったり(!)
PCの前に座れませんでした。そして今現在、実家の新潟にいます。
ダイヤルアップなので、やりたい放題というわけには参りませんが
どうにか一日30分くらいは繋げるので、日記はアップしていきます。
◆申し訳ありませ〜ん(汗
「むらくも」先週もアップできませんでした。
最大の原因は、他に依頼された原稿を書いていたためです。
ごめんなさい、今週はがんばります。
◆いろいろあったこと
[入間の花火]
見てきました!!とても楽しかったです。
その日は朝から空がにぎやかで、C−130やC−1がひっきりなしに飛び交っていました。各方面からのお客さんが来てるのだろうとおもっていましたが、どうやらそれだけではないようです。
「航空祭」と違い、「花火大会」は自衛隊員の模擬店がでます。「焼きそば」「ビール」「唐揚げ」「焼き鳥」などなど。それから「フリマ」に「基地内売店の出店」「100円ゲーム」、今年はなかったようですが「お化け屋敷」。
つまりは「学園祭」ですね(笑
招待席には各方面基地のお偉いさん席がありましたが、一般席の並びにあるし、皆さん和気藹々と枝豆をつまみにビールを飲んでいます。横田や厚木の招待席でも、アメリカ人さんが焼き鳥かじりながらビールを飲んでました。みんながとても楽しそう、隊員の家族席では宴会です。
各方面部隊の模擬店では、地元特産品の販売もしています。
北部航空方面隊のテントでは毎年夕張メロンが安く売られるそうですが、残念ながらあたしが行った時には完売していました(T_T)
しかたなく、隊員御用達のTシャツを買ってみたり(笑
ビールを飲んで盆踊りを眺めて模擬店をまわり、子供達と「水風船釣り」や「射的」で遊んでいるうちに20時頃。花火が始まりました。
タイトルを読み上げ一発ずつ打ち上げられた花火は、派手さはありませんがのんびりしていて良い感じ。芝生に座り、ビール片手に楽しみました。
来年も来ようっと!
しかし、「射的」で娘に銃の構え方をとても丁寧に教えてくれたお姉さん(しかも美人!)
あたしも教えて欲しかったなぁ〜(笑
[ポケモンの映画]
多少ネタバレになるので、鑑賞を楽しみにしている方はご注意を(笑
毎年子供につきあって、半ば仕方なく見ている「ポケモン」です。
まあ観ればそれなりに楽しめますし、今年はたまたま「レディスデー」だったからあたしも妹も1000円で観ることが出来ました。
内容は思ったほどに破壊的なシーンが無く、いつも通りの友情ストーリー。予告編を観た時は戦闘シーの多い過激な内容に思えたため4歳の息子に観せたくなかったのですが……。
帰ってきて、息子があたしに内緒で言ったそうです。
「映画を観ていて泣いちゃったところがある」
それを妹から聞いて、やはり内容的に戦闘シーンが怖かったかな?と、思いました。そういえば途中、何度かあたしの方に顔をすり寄せていたからです。
ところが泣いた理由は意外なものでした。
「仲が悪くて喧嘩していたポケモンが、最後に仲直りして一緒に空を飛んだから」
ああら、びっくり。ちゃんと感動して泣いたんだね。
まだまだ赤ちゃんだと思っていたけど、成長しているんだね。
ちょっと認識を改めちゃいました(笑
◆科学の実験
その4歳の息子も大喜びだったわけですが、やはり手品の段階が終わって、ちょっと本格的な実験では後ろの方に遊びに行ってしまいました(笑
実験の行う前に、まずスライドショーで1平方センチメートルに1キロの圧力がかかっていることを話してから、ガラスコップに水を入れてガラス版で蓋をした後にひっくり返し、水が落ちないのはガラス版を大気圧が押し返しているからだと説明。塞がれたコップの表面積を計算し、ガラス版に錘をぶら下げていきます。
「マグデブルグの半球」
これがなんと、先生のお手製でした。
100kinで買ったというステンレスボール(お料理に使うものです)が二つ。底の部分を鉄のプレートで補強し、クライミングでザイルを通すような輪の付いたねじを取り付けてあります。そしてちゃんと中の空気を抜いた後で漏れない装置も手作りです。
パッキングの代わりは濡らした段ボール。それを真ん中に挟んでステンレスボールを合わせ、中の空気を大きな注射器で抜いていきます。中は真空に近くなり(さすがに完全に真空には出来ないそうです・笑)ネジに引っかけたザイルを子供が引っ張っても剥がすことは出来ません。
先生は半球を体育館のテラスから吊り、下から子供達にぶら下がらせてみせました。二人でぶら下がっても剥がれません。子供は大喜びですが、あたしも大喜び(笑
手作りであれだけ作る先生に感動です。
「ふうせん」
後は幾つか空気と圧力の実験です。
・広口瓶に小さくふくらませた「ふうせん」を入れて密封し、中の空気を抜くと「ふうせん」がふくらむ。
・密封した瓶に入れた80度のお湯が、空気を抜くと沸騰して見える。
・アルミ缶を熱して蓋をし、冷水をかけるとへこむ。
それぞれとても丁寧な説明をしながら実験してくれました。
「作って遊ぶ」
一通り実験が終わると、牛乳パックを使って「竹とんぼ(かみとんぼ)」「ブーメラン」の制作です。
あたしは工作が得意な方ですから、ちゃっちゃと作って息子と飛ばしに行きました。でも上手に飛びません(T_T)
先生がニコニコやってきて、空気を受ける表面積の取り方を説明してくれました。言われたとおりにしてみると、驚くほど飛ぶようになりました。先生すご〜い!
スーパーの袋にストローで空気を送り、重いものを持ち上げる遊びもしました。とても楽しかったな。
解散になって他のお母さん方が体育館を出て行くのに、最後まで残って先生にいろいろ質問していたあたしでした(笑
「マグデブルグの半球」も、手にとっていろいろ試してみたよ!だってどうしても触ってみたかけど、さすがに小学生を押しのけて前に出るわけいかないもの。
つきあって説明してくれた先生、有り難うございました。
お客様が来たり、出かける用事が続いたり、旦那が早帰りだったり(!)
PCの前に座れませんでした。そして今現在、実家の新潟にいます。
ダイヤルアップなので、やりたい放題というわけには参りませんが
どうにか一日30分くらいは繋げるので、日記はアップしていきます。
◆申し訳ありませ〜ん(汗
「むらくも」先週もアップできませんでした。
最大の原因は、他に依頼された原稿を書いていたためです。
ごめんなさい、今週はがんばります。
◆いろいろあったこと
[入間の花火]
見てきました!!とても楽しかったです。
その日は朝から空がにぎやかで、C−130やC−1がひっきりなしに飛び交っていました。各方面からのお客さんが来てるのだろうとおもっていましたが、どうやらそれだけではないようです。
「航空祭」と違い、「花火大会」は自衛隊員の模擬店がでます。「焼きそば」「ビール」「唐揚げ」「焼き鳥」などなど。それから「フリマ」に「基地内売店の出店」「100円ゲーム」、今年はなかったようですが「お化け屋敷」。
つまりは「学園祭」ですね(笑
招待席には各方面基地のお偉いさん席がありましたが、一般席の並びにあるし、皆さん和気藹々と枝豆をつまみにビールを飲んでいます。横田や厚木の招待席でも、アメリカ人さんが焼き鳥かじりながらビールを飲んでました。みんながとても楽しそう、隊員の家族席では宴会です。
各方面部隊の模擬店では、地元特産品の販売もしています。
北部航空方面隊のテントでは毎年夕張メロンが安く売られるそうですが、残念ながらあたしが行った時には完売していました(T_T)
しかたなく、隊員御用達のTシャツを買ってみたり(笑
ビールを飲んで盆踊りを眺めて模擬店をまわり、子供達と「水風船釣り」や「射的」で遊んでいるうちに20時頃。花火が始まりました。
タイトルを読み上げ一発ずつ打ち上げられた花火は、派手さはありませんがのんびりしていて良い感じ。芝生に座り、ビール片手に楽しみました。
来年も来ようっと!
しかし、「射的」で娘に銃の構え方をとても丁寧に教えてくれたお姉さん(しかも美人!)
あたしも教えて欲しかったなぁ〜(笑
[ポケモンの映画]
多少ネタバレになるので、鑑賞を楽しみにしている方はご注意を(笑
毎年子供につきあって、半ば仕方なく見ている「ポケモン」です。
まあ観ればそれなりに楽しめますし、今年はたまたま「レディスデー」だったからあたしも妹も1000円で観ることが出来ました。
内容は思ったほどに破壊的なシーンが無く、いつも通りの友情ストーリー。予告編を観た時は戦闘シーの多い過激な内容に思えたため4歳の息子に観せたくなかったのですが……。
帰ってきて、息子があたしに内緒で言ったそうです。
「映画を観ていて泣いちゃったところがある」
それを妹から聞いて、やはり内容的に戦闘シーンが怖かったかな?と、思いました。そういえば途中、何度かあたしの方に顔をすり寄せていたからです。
ところが泣いた理由は意外なものでした。
「仲が悪くて喧嘩していたポケモンが、最後に仲直りして一緒に空を飛んだから」
ああら、びっくり。ちゃんと感動して泣いたんだね。
まだまだ赤ちゃんだと思っていたけど、成長しているんだね。
ちょっと認識を改めちゃいました(笑
◆科学の実験
その4歳の息子も大喜びだったわけですが、やはり手品の段階が終わって、ちょっと本格的な実験では後ろの方に遊びに行ってしまいました(笑
実験の行う前に、まずスライドショーで1平方センチメートルに1キロの圧力がかかっていることを話してから、ガラスコップに水を入れてガラス版で蓋をした後にひっくり返し、水が落ちないのはガラス版を大気圧が押し返しているからだと説明。塞がれたコップの表面積を計算し、ガラス版に錘をぶら下げていきます。
「マグデブルグの半球」
これがなんと、先生のお手製でした。
100kinで買ったというステンレスボール(お料理に使うものです)が二つ。底の部分を鉄のプレートで補強し、クライミングでザイルを通すような輪の付いたねじを取り付けてあります。そしてちゃんと中の空気を抜いた後で漏れない装置も手作りです。
パッキングの代わりは濡らした段ボール。それを真ん中に挟んでステンレスボールを合わせ、中の空気を大きな注射器で抜いていきます。中は真空に近くなり(さすがに完全に真空には出来ないそうです・笑)ネジに引っかけたザイルを子供が引っ張っても剥がすことは出来ません。
先生は半球を体育館のテラスから吊り、下から子供達にぶら下がらせてみせました。二人でぶら下がっても剥がれません。子供は大喜びですが、あたしも大喜び(笑
手作りであれだけ作る先生に感動です。
「ふうせん」
後は幾つか空気と圧力の実験です。
・広口瓶に小さくふくらませた「ふうせん」を入れて密封し、中の空気を抜くと「ふうせん」がふくらむ。
・密封した瓶に入れた80度のお湯が、空気を抜くと沸騰して見える。
・アルミ缶を熱して蓋をし、冷水をかけるとへこむ。
それぞれとても丁寧な説明をしながら実験してくれました。
「作って遊ぶ」
一通り実験が終わると、牛乳パックを使って「竹とんぼ(かみとんぼ)」「ブーメラン」の制作です。
あたしは工作が得意な方ですから、ちゃっちゃと作って息子と飛ばしに行きました。でも上手に飛びません(T_T)
先生がニコニコやってきて、空気を受ける表面積の取り方を説明してくれました。言われたとおりにしてみると、驚くほど飛ぶようになりました。先生すご〜い!
スーパーの袋にストローで空気を送り、重いものを持ち上げる遊びもしました。とても楽しかったな。
解散になって他のお母さん方が体育館を出て行くのに、最後まで残って先生にいろいろ質問していたあたしでした(笑
「マグデブルグの半球」も、手にとっていろいろ試してみたよ!だってどうしても触ってみたかけど、さすがに小学生を押しのけて前に出るわけいかないもの。
つきあって説明してくれた先生、有り難うございました。
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科学の実験を見てきたよ
2004年7月27日 ◆普段の出来事◆お暑うございます(笑
昨日は朝から雨だったから少し涼しかったけど、今日も暑くなりそう。なので、日頃お世話になっている(?)皆様に暑中見舞いなど描いてみましたが、画力はこの際棚上げでお願い致します〜。_(_^_)_
http://youkazato.gooside.com/04natu-kyoko.html
しかしあたしの描く女の子って貧○だな〜(汗
◆学年行事
各学年で、クラス役員さんが企画して行う体験学習。一年生の時は親子ゲームのようなことをしましたが、二年生になった今年は高校の物理の先生をお招きして科学実験体験です。
聞くところによりますと、こういった企画での講師を引き受ける理科の先生の団体があるそうですね。
集合時間に体育館に赴くと、長机を3つ並べた上には数々の実験道具。そして最新式のスライドショーセット。おおっ!
◆テーマ「大気の圧力」
まず、先生は手品を行いました。
直径4センチ、長さ15センチ程の乳白色プラスチックボトルに着色した水を入れ、ガラスで蓋をします。ひっくり返しても水にガラスがくっついて落ちてこないことは小学生でも知っています。ところがガラスを取り去っても水は落ちません。しかし傾けると落ちてきます。
その理由は、内部に目の細かい網が張ってあったのでした。表面張力を利用した実験です。
次の手品は、50センチのアルミ管の中にすっぽりと入る長さ5センチほどのリボンをぶら下げた重りを下に落とします。一度目はすとんと落ちたのに、二度目はゆっくりと落ちてきます。
その理由は、二度目の時、重りの中に磁石を隠したためです。アルミの管の中を磁石はゆっくりと落ちるそうです。
3番目は「浮沈子」の実験です。
着色した水を入れたペットボトルの中で、ウキが自在に浮いたり沈んだりします。細いガラス管に少し空気を残し、浮力のある発泡スチロールに差しただけの簡単なウキですが、クリオネ風に作ってあります。ペットボトルに圧を掛けるとガラス管の水位があがりウキは沈む、圧を緩めると水位が下がりウキは浮くといったものです。
次は「ヘロンの噴水」
高いところから水の入った密閉容器内に水を落とすと、中の空気圧が高くなり容器の水が上に噴き出すという物です。
子供達は感嘆の声を上げ先生の周りにまとわりつき、あれこれ自分の推理を披露して大喜びでした。
最初に興味を引きつけるための手品は大成功だったようです。何より先生が一番嬉しそうに見えましたが(笑
これからが本番、大気の外圧内圧についての実験です。
それは、上の子をプールに送ってから書きます。
昨日は朝から雨だったから少し涼しかったけど、今日も暑くなりそう。なので、日頃お世話になっている(?)皆様に暑中見舞いなど描いてみましたが、画力はこの際棚上げでお願い致します〜。_(_^_)_
http://youkazato.gooside.com/04natu-kyoko.html
しかしあたしの描く女の子って貧○だな〜(汗
◆学年行事
各学年で、クラス役員さんが企画して行う体験学習。一年生の時は親子ゲームのようなことをしましたが、二年生になった今年は高校の物理の先生をお招きして科学実験体験です。
聞くところによりますと、こういった企画での講師を引き受ける理科の先生の団体があるそうですね。
集合時間に体育館に赴くと、長机を3つ並べた上には数々の実験道具。そして最新式のスライドショーセット。おおっ!
◆テーマ「大気の圧力」
まず、先生は手品を行いました。
直径4センチ、長さ15センチ程の乳白色プラスチックボトルに着色した水を入れ、ガラスで蓋をします。ひっくり返しても水にガラスがくっついて落ちてこないことは小学生でも知っています。ところがガラスを取り去っても水は落ちません。しかし傾けると落ちてきます。
その理由は、内部に目の細かい網が張ってあったのでした。表面張力を利用した実験です。
次の手品は、50センチのアルミ管の中にすっぽりと入る長さ5センチほどのリボンをぶら下げた重りを下に落とします。一度目はすとんと落ちたのに、二度目はゆっくりと落ちてきます。
その理由は、二度目の時、重りの中に磁石を隠したためです。アルミの管の中を磁石はゆっくりと落ちるそうです。
3番目は「浮沈子」の実験です。
着色した水を入れたペットボトルの中で、ウキが自在に浮いたり沈んだりします。細いガラス管に少し空気を残し、浮力のある発泡スチロールに差しただけの簡単なウキですが、クリオネ風に作ってあります。ペットボトルに圧を掛けるとガラス管の水位があがりウキは沈む、圧を緩めると水位が下がりウキは浮くといったものです。
次は「ヘロンの噴水」
高いところから水の入った密閉容器内に水を落とすと、中の空気圧が高くなり容器の水が上に噴き出すという物です。
子供達は感嘆の声を上げ先生の周りにまとわりつき、あれこれ自分の推理を披露して大喜びでした。
最初に興味を引きつけるための手品は大成功だったようです。何より先生が一番嬉しそうに見えましたが(笑
これからが本番、大気の外圧内圧についての実験です。
それは、上の子をプールに送ってから書きます。
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書く事が沢山ある時は
2004年7月26日 ◆普段の出来事◆時間がないよ〜
毎日忙しいです。
夏休みの行事が毎日のようにあるし、無い時でも子供の友達が大人数遊びに来たりでPCの前に座れない。旦那の仕事も暇らしく、20時には帰ってくるから食事の支度やあと片付けでやはりPCの前に座っていられないし、旦那にPC取られちゃう。
書きたい事沢山あった一週間なのに、何も書けないよ(T_T)
◆貧血
元々貧血ぎみです。
どうやら鉄分が薄いらしく、その理由で献血を断られた事が何度かあります。だから、月のお客が来た時など立てなくなる事さえあります。
そう書くとひ弱に聞こえますが、吹けば飛ぶような体格では決してありません。そうならよかったけど?(笑
土曜日に、古くからの友人と妹の3人で池袋で飲みました。その子は、あたしが高校時代からやってたSF同人サークルからの付き合いで、当時は中学生でした。年に数回連絡を取り合うか、何の音沙汰のない年もあったりしましたが、つい昨日まで会っていたかのように楽しい会話になります。
で、飲み過ぎて貧血。
旦那の許可を貰って、「スチームボーイ」を見に行くはずだったのに〜。夕方からは別の創作サークルの友人と八王子で飲むはずだったのに〜。
うわ〜ん、「スチームボーイ」!!
どうしても劇場で観たかったよ!
大友さんだし。
自業自得なんだけどさ(T_T)
チビも熱っぽかったし、しかたないかぁ……。
◆意外な意見
その飲み会で、うちの看板息子「秋本遼」君の話になったのですが。あたしとしては、彼は将来小児科のお医者さんになって、ボランティアで第三国に行ったり、優樹君の子供のかかりつけになったり、比較的平和で平凡な生活をすると思っていました。
ところが、読み手さんの意見は違った。
「彼がそんな性格なわけないじゃん!どう考えても外科医、それも人道的配慮のいらないような手術をスパッとこなすタイプ。それで、大病院でのし上がっていくのよ、白い巨塔みたいに。脳外とかが良いんじゃない?」
えええっ?そうなんですか?
「そうそう!」
妹も友人も、声を揃えてそう言います。
そうだったのかぁ〜(溜息
最近ちょっと性格がきつくなってきたとは思っていたが、読み手さんと書き手さんのギャップがあるのはどういう事でしょう?
キャラが立ってしまって、書き手はそれを書かされているだけ?
書き手の思惑が、蚊帳の外になりつつあります。
いいのかなぁ?
まあいいや(笑
◆IP電話
これが調子悪くて困ります。
電話中に、突然切れちゃうんですよ。こちらは「プップップッ」と言う電子音がしますが、相手方は全くの無音になるらしいです。丁度、キャッチが入った状態ですが、キャッチではありません。旦那に相談したら、ODNに問い合わせてくれました。しかし、珍しく怒ってます。
「あのね、そんなおざなりな理由で納得するほどこっちは素人じゃないんですよ?」
ケーブルが劣化してるのでは?とか、近くに線路があるからでは?とか言われて、キレたようです。
結局はモデムに欠陥があるらしく取り替える事になりましたが、サーバー側の説明を鵜呑みにして納得するユーザーもたくさんいるんだろうなぁ……。
「定期的にモデムをオフにして下さい、そうすれば直りますよ」
といわれて、納得しちゃうのでしょう。ADSLですよ?そんな馬鹿な話、無いと思うのですが。
◆今日は雨です
雨でもプールはあるのですが、子供は行きたくないそうなのでお休みです。一日が長くなりそうだなぁ。
小説は書けなさそうだから、日記とイラストでも描くか……。
◆そうそう、やってみたよ!
格闘技占いといい、良いところを突いてきます。
何だか自信が持てて嬉しいな(^O^)
毎日忙しいです。
夏休みの行事が毎日のようにあるし、無い時でも子供の友達が大人数遊びに来たりでPCの前に座れない。旦那の仕事も暇らしく、20時には帰ってくるから食事の支度やあと片付けでやはりPCの前に座っていられないし、旦那にPC取られちゃう。
書きたい事沢山あった一週間なのに、何も書けないよ(T_T)
◆貧血
元々貧血ぎみです。
どうやら鉄分が薄いらしく、その理由で献血を断られた事が何度かあります。だから、月のお客が来た時など立てなくなる事さえあります。
そう書くとひ弱に聞こえますが、吹けば飛ぶような体格では決してありません。そうならよかったけど?(笑
土曜日に、古くからの友人と妹の3人で池袋で飲みました。その子は、あたしが高校時代からやってたSF同人サークルからの付き合いで、当時は中学生でした。年に数回連絡を取り合うか、何の音沙汰のない年もあったりしましたが、つい昨日まで会っていたかのように楽しい会話になります。
で、飲み過ぎて貧血。
旦那の許可を貰って、「スチームボーイ」を見に行くはずだったのに〜。夕方からは別の創作サークルの友人と八王子で飲むはずだったのに〜。
うわ〜ん、「スチームボーイ」!!
どうしても劇場で観たかったよ!
大友さんだし。
自業自得なんだけどさ(T_T)
チビも熱っぽかったし、しかたないかぁ……。
◆意外な意見
その飲み会で、うちの看板息子「秋本遼」君の話になったのですが。あたしとしては、彼は将来小児科のお医者さんになって、ボランティアで第三国に行ったり、優樹君の子供のかかりつけになったり、比較的平和で平凡な生活をすると思っていました。
ところが、読み手さんの意見は違った。
「彼がそんな性格なわけないじゃん!どう考えても外科医、それも人道的配慮のいらないような手術をスパッとこなすタイプ。それで、大病院でのし上がっていくのよ、白い巨塔みたいに。脳外とかが良いんじゃない?」
えええっ?そうなんですか?
「そうそう!」
妹も友人も、声を揃えてそう言います。
そうだったのかぁ〜(溜息
最近ちょっと性格がきつくなってきたとは思っていたが、読み手さんと書き手さんのギャップがあるのはどういう事でしょう?
キャラが立ってしまって、書き手はそれを書かされているだけ?
書き手の思惑が、蚊帳の外になりつつあります。
いいのかなぁ?
まあいいや(笑
◆IP電話
これが調子悪くて困ります。
電話中に、突然切れちゃうんですよ。こちらは「プップップッ」と言う電子音がしますが、相手方は全くの無音になるらしいです。丁度、キャッチが入った状態ですが、キャッチではありません。旦那に相談したら、ODNに問い合わせてくれました。しかし、珍しく怒ってます。
「あのね、そんなおざなりな理由で納得するほどこっちは素人じゃないんですよ?」
ケーブルが劣化してるのでは?とか、近くに線路があるからでは?とか言われて、キレたようです。
結局はモデムに欠陥があるらしく取り替える事になりましたが、サーバー側の説明を鵜呑みにして納得するユーザーもたくさんいるんだろうなぁ……。
「定期的にモデムをオフにして下さい、そうすれば直りますよ」
といわれて、納得しちゃうのでしょう。ADSLですよ?そんな馬鹿な話、無いと思うのですが。
◆今日は雨です
雨でもプールはあるのですが、子供は行きたくないそうなのでお休みです。一日が長くなりそうだなぁ。
小説は書けなさそうだから、日記とイラストでも描くか……。
◆そうそう、やってみたよ!
自衛隊装備品占い
http://www.eae.jgsdf.go.jp/
かざとさんは 輸送ヘリコプターCH-47 です!
● ツインローターでねこバスに似た輸送ヘリコプターCH-47さんのあなたは、単に物資を運ぶだけでなく、山林火災などにも大活躍。航空自衛隊にも兄弟がいますが、あなたとどちらがカッコイイかは相手の好みにもよります。
あなたは物事を筋道立てて考える理論家さん。自分が納得するまできちんと考え、それから行動を起こすタイプです。沈着冷静で、なおかつひたむきに物事に取り組む姿勢は、周囲に大きな好感を与えます。リーダーに望まれることも、少なくないでしょう。どちらかというと表舞台は苦手なあなたですが、周囲の期待には頑張って応えてみて。その経験は必ずあなたの糧になり、あなたの成長を助けていくはずです。知識欲も旺盛なので、仕事は自分の知識を生かせるものがベター。研究職にも向いています。恋愛面は、これが意外と情熱家。好きになると一直線なのですが、押すところと引くところを上手に使い分けると、さらに楽しい恋愛ができそうです。
● 金運最高デーは、12月12日です!
格闘技占いといい、良いところを突いてきます。
何だか自信が持てて嬉しいな(^O^)
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【私立叢雲学園怪奇譚・第二部〔本章〕42】
2004年7月23日 【小説】私立叢雲学園怪奇譚[第41回のあらすじ]
◇コテージに戻り冬也から傷の手当てを受けた優樹を取り巻いて、アキラは疑問を遼に質した。しかし、その問いに答えたのは、意外にも轟木彪留だったのだ。
:::::::::::::::::::::::::::::
<本文>
「一体の……?」
ごくりと、遼は息を飲んだ。自分はその答えを知っている。優樹を取り巻く青白い光が成す、それは人の姿ならぬ獣の姿。それが優樹の本性だというのだろうか? だとすれば、優樹は一体何者なのだろう……人としてあり得ないものなど信じられるはずがなかった。しかし、あれはまさに……。遼は喉元まで出かけた言葉を発する事が出来なかった。心中を察するかのように、轟木が目を細める。
「いずれ、このままでは済まないだろう。在るべき覚醒の時期ではない故、他の力に振り回されてしまった。秋本遼、お前は篠宮の力を抑えることが出来るようだ……決して側を離れるな」
窓際を離れ、部屋を出ようとした轟木の前に突然アキラが立ち塞がった。
「待てよ彪留……お前、何か知ってるな? 思わせぶりな事を言ってないで、ちゃんと説明して貰えないかなぁ。……返答次第じゃ、このまま済まないのは貴様の方だ!」
アキラが怒っている。初めて見るその姿に、遼の背は凍り付いた。飄々として捕らえどころが無く、しかし達観した物の見方で肝心な時にいつも遼や優樹を助けてくれた。的を射た助言をする事はあっても立ち入らず、常に距離を置いて見守っているような所があるアキラが、剥き出しの感情を轟木にぶつけているのだ。その想いを感じ取り、遼は息苦しさを感じた。学園での事件とは違う強い危機感と不安から、アキラは本気で遼と優樹を案じている。
「須刈を怒らせるとヤバイぜ、轟木。こいつは陰険な性格だから、潰したい相手に対して裏から仕掛けてくるんだ。……厭だぜ、俺は。二人が仲違いするのを見るのなんか……。大事な友達だからさ、須刈も轟木も……」
ぽつりと佐野が呟き、気勢をそがれたアキラは収まらないといった顔をしながらも轟木から一歩身を引いた。微塵の動揺も見せず、轟木はアキラに冷たい目を向ける。
「己の目で見た物しか信じないのが人間だが、真実を知らねば疑惑から妄想の怪物を生み出すも、また然り。いいだろう、『魄王丸』と『蜻蛉鬼』について私が知りうる事を話そう。『秋月島』の伝説は知っていると思うが、『蜻蛉鬼』という化け物について聞き及んでいるか?」
「『秋月島』の別名、謂われとなった伝説でしたら僕から話します」
遼がスケッチブックを開いて美月から聞いたもう一つの伝説を語ると、神妙に耳を傾けていたアキラが訝しそうに轟木を睨む。
「……ここに来る前から解っていた様な口振りだったな、彪留。お前が伝説や古い謂われに興味を持っていることは知っていたが、調べたのか?」
「……まあ、そんなところだ」
「何故、黙っていた」
「面白い事を言う……。得体の知れない化け物の存在を教え、気を付けろと警告すれば良かったか? 誰もが一笑するだろう、違うか? 現世の人間達は魑魅魍魎、妖怪変化の類など既に信じてはいない。神仏でさえ、形の上で敬えども信仰はない。森羅万象の霊力を蔑ろにし、意のままにならない物はないと思い上がっている……。ただし、秋本遼は別だな、妙な力を持っているために関わらずにはいられなかったようだ」
思わず遼は、目を伏せた。奇妙な威圧感から、轟木を直視する事が出来ない。
「だからって、なんで篠宮があんな事になっちまうんだよ? 『蜻蛉鬼』って化け物は、俺たちに殺し合いでもさせようってつもりなのか?」
佐野の言葉に、優樹の身体がびくりと反応した。自分がやろうとした事を思い出したのだろう、握りしめた両拳が小刻みに震えている。痛々しく包帯の巻かれたその手に、遼は自分の手を添えた。
「『魄王丸』に、もう少し時間があれば『蜻蛉鬼』を完全に滅する事が出来たのだ」
「時間……だと?」
落ち着きを取り戻したアキラは再びベッドに腰掛け轟木を見上げる。
「この国……倭の国は古来より四体の聖獣に守られている。大陸から伝来した呼び名に倣い、それらは何時しか『青龍』『白虎』『朱雀』『玄武』の四獣神と呼ばれるようになったが、方位学などで言われる役割とは本来違った役目を持っていた」
眉をひそめ顔を見合わせたアキラと佐野のために、遼が説明を買って出た。
:::::::::::::::::::::::::::::
◆長らくお待たせしました……あ、誰も待ってない?はっはっはっ、まあ、ご挨拶と言う事で。
◆一部の方々より、ご指摘を頂きましたが「轟木 彪留」君は「とどろき たける」と読みます。何だかサブキャラの名が、ますます複雑かつ怪奇になりつつあります。
◆さて、お約束の伝承伝説が出てきましたね。この先、主人公達にどう絡むかは、お楽しみ。
作者、脳みそが暑さで溶け始めているのでウンチクに信憑性は期待出来ませ〜ん(逃げ
でも無い知恵絞ってがんばります。
◆励ましの言葉、お待ちしております。最近活力が乏しい「かざと」です。
★ご意見ご感想はこちらの掲示板にどうぞ!
「一部」改訂版もご覧になれます。
「MURAKUMO」
http://mypage.odn.ne.jp/home/kazatoyou
◆hotmail:youkazato@hotmail.com
でも、お気軽に。MSNメッセアドにもなっています。
◇コテージに戻り冬也から傷の手当てを受けた優樹を取り巻いて、アキラは疑問を遼に質した。しかし、その問いに答えたのは、意外にも轟木彪留だったのだ。
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<本文>
「一体の……?」
ごくりと、遼は息を飲んだ。自分はその答えを知っている。優樹を取り巻く青白い光が成す、それは人の姿ならぬ獣の姿。それが優樹の本性だというのだろうか? だとすれば、優樹は一体何者なのだろう……人としてあり得ないものなど信じられるはずがなかった。しかし、あれはまさに……。遼は喉元まで出かけた言葉を発する事が出来なかった。心中を察するかのように、轟木が目を細める。
「いずれ、このままでは済まないだろう。在るべき覚醒の時期ではない故、他の力に振り回されてしまった。秋本遼、お前は篠宮の力を抑えることが出来るようだ……決して側を離れるな」
窓際を離れ、部屋を出ようとした轟木の前に突然アキラが立ち塞がった。
「待てよ彪留……お前、何か知ってるな? 思わせぶりな事を言ってないで、ちゃんと説明して貰えないかなぁ。……返答次第じゃ、このまま済まないのは貴様の方だ!」
アキラが怒っている。初めて見るその姿に、遼の背は凍り付いた。飄々として捕らえどころが無く、しかし達観した物の見方で肝心な時にいつも遼や優樹を助けてくれた。的を射た助言をする事はあっても立ち入らず、常に距離を置いて見守っているような所があるアキラが、剥き出しの感情を轟木にぶつけているのだ。その想いを感じ取り、遼は息苦しさを感じた。学園での事件とは違う強い危機感と不安から、アキラは本気で遼と優樹を案じている。
「須刈を怒らせるとヤバイぜ、轟木。こいつは陰険な性格だから、潰したい相手に対して裏から仕掛けてくるんだ。……厭だぜ、俺は。二人が仲違いするのを見るのなんか……。大事な友達だからさ、須刈も轟木も……」
ぽつりと佐野が呟き、気勢をそがれたアキラは収まらないといった顔をしながらも轟木から一歩身を引いた。微塵の動揺も見せず、轟木はアキラに冷たい目を向ける。
「己の目で見た物しか信じないのが人間だが、真実を知らねば疑惑から妄想の怪物を生み出すも、また然り。いいだろう、『魄王丸』と『蜻蛉鬼』について私が知りうる事を話そう。『秋月島』の伝説は知っていると思うが、『蜻蛉鬼』という化け物について聞き及んでいるか?」
「『秋月島』の別名、謂われとなった伝説でしたら僕から話します」
遼がスケッチブックを開いて美月から聞いたもう一つの伝説を語ると、神妙に耳を傾けていたアキラが訝しそうに轟木を睨む。
「……ここに来る前から解っていた様な口振りだったな、彪留。お前が伝説や古い謂われに興味を持っていることは知っていたが、調べたのか?」
「……まあ、そんなところだ」
「何故、黙っていた」
「面白い事を言う……。得体の知れない化け物の存在を教え、気を付けろと警告すれば良かったか? 誰もが一笑するだろう、違うか? 現世の人間達は魑魅魍魎、妖怪変化の類など既に信じてはいない。神仏でさえ、形の上で敬えども信仰はない。森羅万象の霊力を蔑ろにし、意のままにならない物はないと思い上がっている……。ただし、秋本遼は別だな、妙な力を持っているために関わらずにはいられなかったようだ」
思わず遼は、目を伏せた。奇妙な威圧感から、轟木を直視する事が出来ない。
「だからって、なんで篠宮があんな事になっちまうんだよ? 『蜻蛉鬼』って化け物は、俺たちに殺し合いでもさせようってつもりなのか?」
佐野の言葉に、優樹の身体がびくりと反応した。自分がやろうとした事を思い出したのだろう、握りしめた両拳が小刻みに震えている。痛々しく包帯の巻かれたその手に、遼は自分の手を添えた。
「『魄王丸』に、もう少し時間があれば『蜻蛉鬼』を完全に滅する事が出来たのだ」
「時間……だと?」
落ち着きを取り戻したアキラは再びベッドに腰掛け轟木を見上げる。
「この国……倭の国は古来より四体の聖獣に守られている。大陸から伝来した呼び名に倣い、それらは何時しか『青龍』『白虎』『朱雀』『玄武』の四獣神と呼ばれるようになったが、方位学などで言われる役割とは本来違った役目を持っていた」
眉をひそめ顔を見合わせたアキラと佐野のために、遼が説明を買って出た。
:::::::::::::::::::::::::::::
◆長らくお待たせしました……あ、誰も待ってない?はっはっはっ、まあ、ご挨拶と言う事で。
◆一部の方々より、ご指摘を頂きましたが「轟木 彪留」君は「とどろき たける」と読みます。何だかサブキャラの名が、ますます複雑かつ怪奇になりつつあります。
◆さて、お約束の伝承伝説が出てきましたね。この先、主人公達にどう絡むかは、お楽しみ。
作者、脳みそが暑さで溶け始めているのでウンチクに信憑性は期待出来ませ〜ん(逃げ
でも無い知恵絞ってがんばります。
◆励ましの言葉、お待ちしております。最近活力が乏しい「かざと」です。
★ご意見ご感想はこちらの掲示板にどうぞ!
「一部」改訂版もご覧になれます。
「MURAKUMO」
http://mypage.odn.ne.jp/home/kazatoyou
◆hotmail:youkazato@hotmail.com
でも、お気軽に。MSNメッセアドにもなっています。
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◆夏休みはプールです
子供の頃、プール行って、スイカ食って、真鍮のヤカンで冷やした麦茶飲んで、昼寝して、花火して、宿題なんか忘れてたな、夏休み。「カツオくん」じゃないけど、課題はいつも新学期が始まってからやってました。
娘は几帳面なので、多分今週中には全て終わらせるでしょう。
決して、あたしが急かしてる訳じゃないです。当たり前のように、そう思っているようです。
「勉強したくなければしなくて良い、困るのは自分。たとえば、なぜ空が青いかも、なぜ自分が存在するかも知らないまま大人になるだけだよん♪」
そう言うだけですが、十分プレッシャーですかねぇ?(笑
今日、プール登校の集合場所まで見送りに行って少し立ち話をしてきましたが……。
朝からカンカン照りなのに黒い傘の集団。
道ばたで4・5人のお母さんが日傘を差して立ち話する光景はかなり妙です。(あたしは日傘を差さないで、いつもキャップです)
黒い傘を持ち、レースの長手袋をした(日焼け止め、紫外線アレルギー防止のため)お母さん達と、ネイビーキャップを被りノーチラス号の黒いTシャツを着ている(この格好が、変人に思われるんでしょうね・笑)あたし。
話の内容は昨今低下が問題になっている教師の質と、学年行事の打ち合わせですが……。
怪しすぎる〜(笑
子供の頃、プール行って、スイカ食って、真鍮のヤカンで冷やした麦茶飲んで、昼寝して、花火して、宿題なんか忘れてたな、夏休み。「カツオくん」じゃないけど、課題はいつも新学期が始まってからやってました。
娘は几帳面なので、多分今週中には全て終わらせるでしょう。
決して、あたしが急かしてる訳じゃないです。当たり前のように、そう思っているようです。
「勉強したくなければしなくて良い、困るのは自分。たとえば、なぜ空が青いかも、なぜ自分が存在するかも知らないまま大人になるだけだよん♪」
そう言うだけですが、十分プレッシャーですかねぇ?(笑
今日、プール登校の集合場所まで見送りに行って少し立ち話をしてきましたが……。
朝からカンカン照りなのに黒い傘の集団。
道ばたで4・5人のお母さんが日傘を差して立ち話する光景はかなり妙です。(あたしは日傘を差さないで、いつもキャップです)
黒い傘を持ち、レースの長手袋をした(日焼け止め、紫外線アレルギー防止のため)お母さん達と、ネイビーキャップを被りノーチラス号の黒いTシャツを着ている(この格好が、変人に思われるんでしょうね・笑)あたし。
話の内容は昨今低下が問題になっている教師の質と、学年行事の打ち合わせですが……。
怪しすぎる〜(笑
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明日から夏休みだよ〜
2004年7月20日 ◆普段の出来事◆世界最強の「かざと」です(笑
双希さん、有り難う。何だか向かうところ敵無しの気分にさせて貰いました。
↓
↓
↓
喧嘩は嫌いです。穏やかに話し合いが出来るなら、まだ歩み寄れる可能性もあるんじゃないかと思ってみたり……。
甘いですかねぇ……。
◆旦那の実家に行ってきた
久々に仏前で手を合わせ、近況報告と子供達の平和をお願いした。
あたしは基本的に無神論者ですが、八百万の神様と宇宙意思、ご先祖様の徳を信じています。それがあたしの神様。
人は生まれながらに徳を持っている。
ちょっとずつでも善行を行えば増えていくし、悪行を行えば減っていく。そして、それは次の世代に受け継がれると思っている。
大袈裟に考えなくても、信号を守るとか、ゴミを道ばたに捨てないとか、弱者をいたわるとか、他人を騙したり傷つけたりしないとか、そんなことでいいんだ。
何かあった時あたしが助けて貰えるのはきっと、父や母、おじいちゃんやおばあちゃん、もっともっと前に生きてきた全てのご先祖様の徳のおかげだと思っている。
だから、何かあるとすぐにお墓参りに向かう。
悲しい事があると、夏には大好きなカラスアゲハが飛んでくる。
オニヤンマが目の前を横切る。
秋には綺麗な夕日を見る事が出来たり雲が美しかったり。
冬には大好きな雪が降ったり。
春にはよそ様の庭先で、良い匂いのするジンチョウゲを見つけたり。
そんな時「あ、おじいちゃんが、おばあちゃんが、がんばれって言っている」そう思うんだよ。
お目出度い性格だけど、これも自己防衛かもしれないね(笑
結婚する時、髪を結ってくれた霊感が強いという美容師さんに
「貴女には徳がある、大事にしなさい」
と言われました。
忘れないように、減らさないように、大事にしなくちゃ。
出来たら増やして、子供達に使って貰いたい。
◆入間で花火!!
28日に、入間基地で花火大会があるんだよ!
ぜぇったい行くんだ〜!
やったー!入間、羽を休めているC130が見られるかな?
花火も楽しみだけど、またハンサムな自衛隊員さんがいるかな?
出店も出るし、盆踊りもあるんだって!
楽しみだなぁ〜(ウキウキ)
双希さん、有り難う。何だか向かうところ敵無しの気分にさせて貰いました。
↓
↓
↓
あなたの格闘技占い
かざとさんにあう格闘技は「ムエタイ」でした。
この格闘技は世界で最強の格闘技と言われています、凄いですねェハイ。パワーもあり何よりパンチやキックあらゆる攻撃に隙がなく、切れのある攻撃ができる。まさに最強の格闘技です。貴方はクラスや学年で一番喧嘩の強い存在になっていませんか?その強さは大切な人のために使ってください。
喧嘩は嫌いです。穏やかに話し合いが出来るなら、まだ歩み寄れる可能性もあるんじゃないかと思ってみたり……。
甘いですかねぇ……。
◆旦那の実家に行ってきた
久々に仏前で手を合わせ、近況報告と子供達の平和をお願いした。
あたしは基本的に無神論者ですが、八百万の神様と宇宙意思、ご先祖様の徳を信じています。それがあたしの神様。
人は生まれながらに徳を持っている。
ちょっとずつでも善行を行えば増えていくし、悪行を行えば減っていく。そして、それは次の世代に受け継がれると思っている。
大袈裟に考えなくても、信号を守るとか、ゴミを道ばたに捨てないとか、弱者をいたわるとか、他人を騙したり傷つけたりしないとか、そんなことでいいんだ。
何かあった時あたしが助けて貰えるのはきっと、父や母、おじいちゃんやおばあちゃん、もっともっと前に生きてきた全てのご先祖様の徳のおかげだと思っている。
だから、何かあるとすぐにお墓参りに向かう。
悲しい事があると、夏には大好きなカラスアゲハが飛んでくる。
オニヤンマが目の前を横切る。
秋には綺麗な夕日を見る事が出来たり雲が美しかったり。
冬には大好きな雪が降ったり。
春にはよそ様の庭先で、良い匂いのするジンチョウゲを見つけたり。
そんな時「あ、おじいちゃんが、おばあちゃんが、がんばれって言っている」そう思うんだよ。
お目出度い性格だけど、これも自己防衛かもしれないね(笑
結婚する時、髪を結ってくれた霊感が強いという美容師さんに
「貴女には徳がある、大事にしなさい」
と言われました。
忘れないように、減らさないように、大事にしなくちゃ。
出来たら増やして、子供達に使って貰いたい。
◆入間で花火!!
28日に、入間基地で花火大会があるんだよ!
ぜぇったい行くんだ〜!
やったー!入間、羽を休めているC130が見られるかな?
花火も楽しみだけど、またハンサムな自衛隊員さんがいるかな?
出店も出るし、盆踊りもあるんだって!
楽しみだなぁ〜(ウキウキ)
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