◆娘が育てているミニトマトが、もう20センチになる。
そろそろ、支柱を立ててやらなくちゃね。
今日はお天気が良いから、通路の日当たりの良い場所に朝から植木鉢を出した。
我が家のベランダは、お昼にならないと日が差さない。
それで去年は向日葵を枯らした。

冷夏だった。
7月に入っても、雨の寒い日が続いていた。
なるべく日に当たるように気を付けていたけれど
ベランダの向日葵は伸びなくなり、葉がだんだん黒ずんでカビが生えてきた。
それでも最後まで、太陽を求めて身をよじっていたんだ。

太陽が欲しい、そう願うのは向日葵だけじゃない。
お日様がなけりゃ、カビが生えるのは人間だって同じなんだ。
向日葵はお日様のもとまで歩く事ができずに恨めしそうに身をよじる。
でも、自分は歩いていく事が出来るかも知れない。
黒ずんで、茶色くなって、カビの生えた自分になるのは厭だ。

泣きながら枯れた茎を引きちぎった。
土を乾かし新しく種をまいて、日当たりの良い通路に置いた。
「公共の場所に私物を置くのはどうかしら?」
ご近所さんの言葉には
「日の当たる時だけ出して、片づけますから」と笑ってこたえた。
新しい芽を、守る事が出来たんだ。
小さな小さな種が掌に残った。

今年はこれをまいて、ミニトマトと一緒に育てるんだ。
あたしは無力だから
エールを込めて文字を綴る。
届け、届けと願いながら。

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