私立むらくも学園怪奇譚・番外(神崎刑事 編)7
2003年10月23日<コメント>
自分はミーハーです(断言・苦笑)そのミーハー趣味の中の一つに、「鉄の塊が好きっ!」と言うのがありまして。
飛行機、電車、車、バイク、工事車両。無性にかわいく感じるのです。たとえば電車区の開放日に見学に行って静かに車庫で眠る電車を見ると、普段何者をも寄せ付けない力強い彼等の無防備なその姿に萌えます。「今の君は、なされるがままなのね」的なものを思ったりして。
お話も、登場人物の外見ではわからない無防備なところをつつくのが楽しいですね。
11月3日は、入間祭だわ。大好きなF14が、完全撤廃決定。会える最後のチャンスかなぁ?なで回してあげたいなー。(いかん、もう少し自分を繕わなくてはせっかく読んでくれてる人に逃げられる?自爆m(_ _)m)
:::::::::::::::::::::
<本文>
『女子高校生集団リンチ殺人』事件は、主犯格の少年を確保できないまま一週間が経っていた。次第に課内の空気も緊張したものになってくる。本庁から捜査員が派遣されるような事態は出来るなら避けたい。
その中でも早川の執着は尋常ではなかった。どうやら非番を返上してまで捜査に当たっているようで、今朝も昨夜からの聞き込みからまだ帰らないらしい。
「もともと少年課にいたからな。被害者が十六歳の女子高校生となると入れ込んでも仕方がなかろう。」
捜査一課長の栗本警部が交代のために帰ってきた若い刑事を諭している。早川に付き合わされて不満を述べているようだが、栗本としてはそのようなことで不満を漏らす彼にこそ不甲斐なさを感じているようだった。早川の捜査は栗本に信頼されているのだ。
「おまえはまた、成田の実家か?」
いつもより早くに出勤したつもりだったが、既に濱田が書類に向かっている。
「はい。……他に行くところもありませんし。」
「情けないなぁ、デートする相手もおらんのか? まあいい、今度の合コンで相手を見つけるこったな。片桐の話じゃ他の課や、所轄署にも声をかけて十人くらい集めたそうだぞ。中には気に入った子がいるかもしれん。」
「はぁ、それが……。」
神崎は自分が参加しないことを伝えようと思ったが、ここで彼に言えばまた余計なお節介をされそうなので止めておいた。
「うん、何だ?」
「いえ、何でもありません。ただどうも俺は、あの子達が苦手なんですよ。人種が違うというか、立場が違うというか……。」
「同じ警察官だろうが。おまえまさか捜査一課の刑事と交通課の婦警を同列にしたくないって言うつもりなのか?」
「とんでもない! そんなつもりはありませんよ。俺が言いたいのは……。」
神崎はつい口ごもる。否定はしたものの、濱田の言うとおりなのかも知れない。上手い言い訳が見つからなかった。
「彼女達が、何も悩みがないように見えるか? 自分ほど深刻な事情を抱えていないとでも?」
「えっ、いえ、そんなことは……。」
濱田は大きく溜息をつくと、交通課の方を見やる。
「たとえば片桐だがなぁ。あいつの親父さんは刑事で、あの子がまだ二歳の時に追っていた犯人にナイフで刺されて殉職している。警官になると決めたときに母親は泣きながら止めたそうだ。」
「……知りませんでした。」
「おまえはまだ見せかけの姿から本質を計ることが出来ていないようだな。刑事としての、心がけが足らん。正義感や義務感では勤まらない仕事だぞ、もっと人間を知らねばな。早川にしてもそうだ、あいつが何故あそこまでやろうとするのかわかるか?」
「それは彼女が少年課で……。」
「警部はわかりやすい理由をあの若造に説明しただけだよ。本当のところは……。」
その時、部屋の外で大きくどよめきが起こり、婦警の一人が栗本警部の元に駆けてきた。
「早川刑事が、容疑者に暴力を……。」
神崎は濱田と共にその場に急いだ。
:::::::::::::::::::::
★刑事はネタ的にも魅力的。さて、優樹君や遼君は将来何になるのかな?優樹君は海上保安庁の船長さん遼君は小児科のお医者さんなんてどうかしら?優樹君の子供のかかりつけのお医者さんなんか良いかもね。
◆それは違う!と思ったら。
<叢雲掲示板>
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までどうぞ。
自分はミーハーです(断言・苦笑)そのミーハー趣味の中の一つに、「鉄の塊が好きっ!」と言うのがありまして。
飛行機、電車、車、バイク、工事車両。無性にかわいく感じるのです。たとえば電車区の開放日に見学に行って静かに車庫で眠る電車を見ると、普段何者をも寄せ付けない力強い彼等の無防備なその姿に萌えます。「今の君は、なされるがままなのね」的なものを思ったりして。
お話も、登場人物の外見ではわからない無防備なところをつつくのが楽しいですね。
11月3日は、入間祭だわ。大好きなF14が、完全撤廃決定。会える最後のチャンスかなぁ?なで回してあげたいなー。(いかん、もう少し自分を繕わなくてはせっかく読んでくれてる人に逃げられる?自爆m(_ _)m)
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<本文>
『女子高校生集団リンチ殺人』事件は、主犯格の少年を確保できないまま一週間が経っていた。次第に課内の空気も緊張したものになってくる。本庁から捜査員が派遣されるような事態は出来るなら避けたい。
その中でも早川の執着は尋常ではなかった。どうやら非番を返上してまで捜査に当たっているようで、今朝も昨夜からの聞き込みからまだ帰らないらしい。
「もともと少年課にいたからな。被害者が十六歳の女子高校生となると入れ込んでも仕方がなかろう。」
捜査一課長の栗本警部が交代のために帰ってきた若い刑事を諭している。早川に付き合わされて不満を述べているようだが、栗本としてはそのようなことで不満を漏らす彼にこそ不甲斐なさを感じているようだった。早川の捜査は栗本に信頼されているのだ。
「おまえはまた、成田の実家か?」
いつもより早くに出勤したつもりだったが、既に濱田が書類に向かっている。
「はい。……他に行くところもありませんし。」
「情けないなぁ、デートする相手もおらんのか? まあいい、今度の合コンで相手を見つけるこったな。片桐の話じゃ他の課や、所轄署にも声をかけて十人くらい集めたそうだぞ。中には気に入った子がいるかもしれん。」
「はぁ、それが……。」
神崎は自分が参加しないことを伝えようと思ったが、ここで彼に言えばまた余計なお節介をされそうなので止めておいた。
「うん、何だ?」
「いえ、何でもありません。ただどうも俺は、あの子達が苦手なんですよ。人種が違うというか、立場が違うというか……。」
「同じ警察官だろうが。おまえまさか捜査一課の刑事と交通課の婦警を同列にしたくないって言うつもりなのか?」
「とんでもない! そんなつもりはありませんよ。俺が言いたいのは……。」
神崎はつい口ごもる。否定はしたものの、濱田の言うとおりなのかも知れない。上手い言い訳が見つからなかった。
「彼女達が、何も悩みがないように見えるか? 自分ほど深刻な事情を抱えていないとでも?」
「えっ、いえ、そんなことは……。」
濱田は大きく溜息をつくと、交通課の方を見やる。
「たとえば片桐だがなぁ。あいつの親父さんは刑事で、あの子がまだ二歳の時に追っていた犯人にナイフで刺されて殉職している。警官になると決めたときに母親は泣きながら止めたそうだ。」
「……知りませんでした。」
「おまえはまだ見せかけの姿から本質を計ることが出来ていないようだな。刑事としての、心がけが足らん。正義感や義務感では勤まらない仕事だぞ、もっと人間を知らねばな。早川にしてもそうだ、あいつが何故あそこまでやろうとするのかわかるか?」
「それは彼女が少年課で……。」
「警部はわかりやすい理由をあの若造に説明しただけだよ。本当のところは……。」
その時、部屋の外で大きくどよめきが起こり、婦警の一人が栗本警部の元に駆けてきた。
「早川刑事が、容疑者に暴力を……。」
神崎は濱田と共にその場に急いだ。
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★刑事はネタ的にも魅力的。さて、優樹君や遼君は将来何になるのかな?優樹君は海上保安庁の船長さん遼君は小児科のお医者さんなんてどうかしら?優樹君の子供のかかりつけのお医者さんなんか良いかもね。
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