<コメント>
 昨日久しぶりにカカシ先生に会えたわ。うふふ。嬉しい。新潟は金曜日の朝5時半からやってるんだけど、起きてみることが出来なかった。ビデオとるほどでもないし。(カカシ・メインなら迷わずとる!)
 朝から熱中症に注意とか言ってますが、雨ですね。昨夜雷の被害を受けたかた、お気の毒でした。

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<本文>

「いえ、まだ……。」
「さっさと仕上げてしまえよ、たかがデッサン画一枚くらい。それとも忙しくてそれどころじゃないのかな? 」
 来栖は誰に対しても常に上から見下すような言い方をするが、遼に対しては特にきつかった。おそらく再三モデルになってほしいとの彼の申し出を、遼がむげもなく断り続けているためだろう。そのために、彼が部長になってからはちょっとした嫌がらせを受けることもたびたびあった。優樹などは彼に対して「気色が悪い。近づくだけで逆毛が立つ。」と、酷く毛嫌いしている。
「おまえの方はどうなんだ? 間に合うのか? 」
 八街の言葉に彼はゆがんだ笑みを浮かべた。
「モデルが本意でなくてね。秋本が引き受けてくれてたらもっと仕事がはかどっているんだけど。」
 陰湿な彼の性格を嫌う者は他にも多くいたが、何故かその美術作品に対する評価は高い。今回来栖の制作するブロンズ像はまだ鋳型の型どりが終わったばかりで、モデルは一年生の男子生徒らしかった。
「卒業前に、是非おまえの頭部像を創ってみたいね。きっと榊原江里香そっくりに仕上がるんじゃないかな? 」
 彼は遼の髪にふれた。
「貴様、下らん事を言うと……! 」
 許さんぞ、と、八街が叱咤するより早く、遼の手が激しく来栖の手を払いのける。
「へえっ、怒ったのか? 珍しいこともあるもんだな。」
 遼が手を出すことなど思いも寄らなかった彼は、少し驚いたように身を引いた。
「自分の世話は自分で見ろと、あのお節介な篠宮ママに言われたか? 良い傾向だね。まあ、モデルの件は考えておいてくれよな。」
 来栖は嘲笑するように言い捨てて、自分の制作物の机に戻った。
「あいつの言うことは、気にするな。必要ならいつでも土・日に教室を開けてやるからな。いいようにやればいい。」
 気のいい八街の言葉に遼は微笑む。
「大丈夫です。」
 そうか、と、安堵の息をつき、彼は興味深そうにこちらを見ていた他の部員達に自分の仕事に戻れと大声で怒鳴った。

 遼は壁際からイーゼルを運び、デッサン画を留めた。しかしその手はいっこうに進まなかった。
 自分は少し変わった、と、確かに思う。ただ諦めたように笑って済ませることが少なくなった。いや、済ませられなくなったと言った方がいいかもしれない。
(姉さんのおかげ、なのかな……。)
 自分に関わりのない事件ならば、そうはいかなかっただろう。
 窓から入る涼しい秋風が、優しい誰かの手のように彼の髪を撫でる。揺れるカーテンのそばに、江里香が微笑みながら立っているのが遼にはわかった。

:::::::::::::::::::::
<コメント2>
 自分は悪役が好きです。彼等あってこそ楽しいお話。デスラー、ハイネル、トニー、ハイシャルタット。何でドイツ系が多いんだ?まあ、いいか。(何人わかるかな?)
 理想に燃えるエリート系も定番ですね。でも根っからの陰湿な根性悪も好き。来栖君がいい人になることは間違ってもないので安心してね。(誰に言ってる?)
 最近はクサカ君かな・・・。

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